香港の国番号は+86ではない!正しくは+852|中国との違いを解説
国際電話をかけるときに欠かせないのが「国番号」です。しかし、香港に電話をかけたいのに「香港の国番号は+86?」と迷う人が少なくありません。結論から言えば、+86は中国本土を示す番号であり、香港は+852が正しい国番号です。この記事では、香港の国番号と中国との違い、日本から香港に電話をかける方法、よくある間違いや注意点、料金の目安や節約方法について詳しく解説します。

香港と中国本土の国番号の違い
国番号+86は中国本土を示す番号
「+86」は中国本土に割り当てられた国番号です。北京や上海、広州などに電話をかける際にはこの番号を使います。国番号は国際電気通信連合(ITU)が各地域に割り当てており、中国本土は統一して+86が利用されています。
香港の正しい国番号は+852
香港は中国に返還された後も、通信においては独自の仕組みを維持しており、国番号も+852が割り当てられています。つまり、同じ「中国」という枠組みであっても、電話をかけるときには「+86(本土)」と「+852(香港)」を明確に区別する必要があります。
なぜ香港と中国で国番号が違うのか
これは「一国二制度」による仕組みの違いです。香港は返還後も独自の法制度・経済制度を維持しており、通信制度も別個に扱われています。そのため、国番号も別に設定されており、国際電話上は香港=独立した地域として扱われます。
日本から香港へ国際電話をかける方法
スマホで「+852」を利用する入力手順
スマートフォンのダイヤル画面で「0」を長押しすると「+」が表示されます。
その後「852」を入力し、相手の電話番号を続けます。香港は市外局番の区別がなく、固定電話も携帯電話も8桁の番号になっています。
- 例:
+852-2345-6789
(香港の固定電話) - 例:
+852-9123-4567
(香港の携帯電話)
この形式で電話帳に登録しておけば、日本国内からでも、海外滞在中からでも同じ番号で発信できるため非常に便利です。海外によく電話する人は、最初から「+852」を付けて保存しておくのがおすすめです。
携帯電話(ガラケー)から「010」を使う場合
日本の携帯キャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)を利用する場合は、まず国際電話識別番号「010」を押してから国番号「852」を入力します。
- 例:
010-852-2345-6789
(固定電話宛) - 例:
010-852-9123-4567
(携帯電話宛)
ただし、この方法は国際電話サービスへの利用登録が必要な場合があります。また、通話料は1分あたり100〜300円程度と高額になることも多いため、緊急時や短時間の通話に限定するのが安心です。
👉 ドコモ:国際電話サービス
👉 au:国際電話サービス
👉 ソフトバンク:国際電話サービス
固定電話からキャリア選択番号を利用する場合
固定電話から国際電話をかける場合は、最初に「010」を入力すればそのまま発信可能です。さらに、キャリア選択番号を頭に付けることで、どの通信事業者を使うかを選ぶことができます。
0033-010-852-xxxx-xxxx
(NTTコミュニケーションズを指定)001-010-852-xxxx-xxxx
(KDDIを指定)
キャリア選択番号は必須ではありません。付けない場合は、契約している固定電話会社が自動的に利用されます。キャリア選択番号を使えば「通話ごとに安いキャリアを選ぶ」ことが可能です。頻繁に国際電話をかける人は割引プランも確認しておくと良いでしょう。
👉 NTTコミュニケーションズ:国際電話サービス
👉 KDDI:国際電話サービス
LINEやWhatsAppなど通話アプリを活用する方法
最近では、キャリアの国際電話を使わずに通話アプリで国際通話をするのが主流になっています。LINE、WhatsApp、Viberなどを利用すれば、ユーザー同士の通話は完全無料です。
- LINE → ユーザー同士なら無料、有料クレジットを使えば通常番号宛も数円/分
- WhatsApp → 世界的に利用されている通話アプリで音質も安定
- Viber → 固定電話や携帯番号宛への発信も割安(Viber Out)
相手が通常の電話番号しか持っていない場合でも、有料クレジットを使えば数円〜数十円/分で発信できます。Wi-Fi環境で利用すれば音質も安定し、料金を大幅に節約できます。
よくある間違いと注意点
「+86」を使うと中国本土につながる
香港に電話をかけたいのに、誤って「+86」を入力してしまうと、相手先は中国本土に接続されてしまいます。全く別の地域にかかってしまうため、香港=+852と覚えておくことが重要です。
香港の番号形式(市外局番不要・8桁)
香港の電話番号はシンプルで、市外局番がなく固定電話・携帯電話ともに8桁で構成されています。固定電話は「2」や「3」から始まり、携帯電話は「9」や「6」から始まる番号が多いです。
詐欺やワン切りに注意すべきケース
+852や+86からの不審な着信には注意が必要です。深夜や早朝に突然ワン切りされ、折り返すと高額課金される手口が報告されています。知らない番号には安易に折り返さず、通信会社や消費生活センターに相談しましょう。
国際電話の料金目安とコストを抑える方法
大手キャリアの国際電話料金
ドコモ、au、ソフトバンクといった大手携帯キャリアを利用して国際電話をかけると、1分あたり100〜300円程度の通話料がかかります。
音質が安定しているため、緊急時や重要な連絡には安心ですが、長時間の利用には高額になるため不向きです。例えば10分通話すると1,000円〜3,000円前後になるケースもあります。
👉 ドコモ:国際電話サービス
👉 au:国際電話サービス
👉 ソフトバンク:国際電話サービス
国際電話カードやIP電話の活用
コンビニなどで販売されているプリペイド式の国際電話カード(例:ブラステルカード)を利用すると、料金は1分あたり数十円程度まで抑えられます。事前にカードを購入し、発信時にアクセス番号を経由してかける仕組みです。
また、IP電話サービス(050番号を利用するサービスなど)を契約すれば、固定電話宛・携帯電話宛どちらもキャリアより安く発信できます。特に頻繁に国際通話を利用する人にはコスト削減効果が大きいです。
👉 ブラステルカード(国際電話プリペイド)
👉 OCN:050IP電話サービス
通話アプリ利用時の料金比較
LINE・WhatsApp・Viberなどの通話アプリでは、ユーザー同士の通話は完全無料です。相手が通常の電話番号しか持っていない場合でも、有料クレジットを購入すれば数円〜数十円/分で発信できます。
Wi-Fi環境や定額データ通信を使えば、ほぼ無料で長時間の通話も可能になり、留学や出張などで頻繁に海外とやり取りする人には最もコストパフォーマンスが良い方法です。
- LINE Out(有料通話):固定電話宛数円/分から利用可能
- WhatsApp:通話機能(ユーザー同士無料)
- Viber Out:固定電話・携帯宛も低料金
不審な+852や+86からの着信への対処法
深夜や早朝の不審な着信に注意
真夜中や早朝に突然の着信があった場合、相手が知人や取引先でない限り応答しないことが安全です。不審な電話はワン切り詐欺やフィッシングの可能性があります。
折り返さず無視するのが基本
不明な国番号からの着信に折り返すと高額な通話料金が発生する場合があります。心当たりがなければ無視するのが基本です。
番号ブロックや通信会社への相談
しつこい不審着信が続く場合は、スマホの番号ブロック機能を利用するか、通信会社に相談しましょう。必要に応じて消費生活センターへの相談も検討してください。
まとめ|香港の国番号は+852、中国本土は+86と理解して安全に利用
香港の国番号は+852であり、中国本土の+86とは異なります。日本から香港に電話をかける際は「+852」を利用し、誤って「+86」を使わないように注意しましょう。国際電話の料金は高額になる場合もあるため、LINEやWhatsAppなどの通話アプリを活用すればコストを大幅に節約できます。不審な着信には対応せず、正しい知識で安全に国際通話を行いましょう。
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