国連で扱う“国番号”の正体:UN M49の3桁コードとISO 3166の基礎知識
「国番号を国連の基準で知りたい」方向けの解説です。結論から言うと、ここでいう“国番号”は電話の国番号ではなく、国連統計局が公開するUN M49(国・地域の3桁数値コード)を指すのが一般的です。まずUN M49の意味と使い方を押さえ、必要に応じてISO 3166(JP/JPN/numeric)の関係も確認しましょう。

まず結論:「国番号」を国連の文脈で調べる=UN M49のこと
電話の国番号(E.164)とは別物である理由
UN M49は統計・地域比較のためのコード体系です。通話の経路識別に使う電話の国番号(+81など)とは目的も管理主体も異なります。詳細なコード表はこちらのM49一覧ページをご覧ください。
このページで分かること
- UN M49の要点(定義・使いどころ・地域階層)
- ISO 3166との関係(numericはM49と一致/表示はalpha-2/alpha-3)
- 実務での使い分けと設計のコツ
UN M49とは?(国連統計の3桁数値コード)
誰が管理し、何に使うのか
国連統計局(UNSD)が管理する、国・地域を表す3桁の数値コードです。統計表の整合、国際比較、地域別レポートなどで使います。数字なので言語に依存しないのが強みです。
コード体系と地域階層のイメージ
- 地域階層:世界=001 → 地域(例:アジア=142)→ 下位地域(例:東アジア=030)
- 国・地域コード:日本=392/韓国=410/米国=840/スペイン=724 など(完全一覧はこちら)
地域階層コードを集計軸に使うと、地域別サマリーがつくりやすくなります。
ISO 3166の基礎(alpha-2/alpha-3/numeric)
ISO numericはUN M49と一致する
ISO 3166-1は国・地域をalpha-2(JP)、alpha-3(JPN)、numeric(392)で表します。numeric値はUN M49と同一なので、データ連携や表示の橋渡しに便利です。
ISO 3166-2/3166-3の位置づけ
- ISO 3166-2:都道府県・州など国内区分(例:JP-13、US-CA)
- ISO 3166-3:国名やコードの変更・廃止の履歴管理
使い分けガイド(迷ったらここを見る)
- 統計・地域集計をしたい:UN M49(3桁数値+地域階層)を主キーに
- システム・UI・ドメイン:内部はnumeric(=M49)、表示はISO alpha-2/alpha-3
- 電話のダイヤル手順:別体系(E.164)。「国連専用の電話国番号」は存在しません
ミニ早見(代表10か国の横断)
- 日本:M49 392/ISO JP・JPN・392
- 米国:M49 840/ISO US・USA・840
- 韓国:M49 410/ISO KR・KOR・410
- スペイン:M49 724/ISO ES・ESP・724
- エストニア:M49 233/ISO EE・EST・233
- オーストラリア:M49 036/ISO AU・AUS・036
- カナダ:M49 124/ISO CA・CAN・124
- イギリス:M49 826/ISO GB・GBR・826
- ドイツ:M49 276/ISO DE・DEU・276
- フランス:M49 250/ISO FR・FRA・250
→ 上記は一部抜粋です。全コードはM49一覧ページをご覧ください。

実務の運用(最短で失敗しないコツ)
DB設計:numericをキー、名称は多言語テーブルで管理
主キーはnumeric(=M49)に統一。表示はISOのalpha-2/alpha-3と各言語の国名を紐づけます(先頭ゼロの落ち対策も明示)。一覧はこちら。
更新運用:出典・改定履歴・最終更新日の明記
地域階層や国名は改定があり得ます。データ差し替え時は差分ログを残し、参照テーブルやETLの影響を点検しましょう。
FAQ
「国番号 国連」は電話の国番号を指すの?
多くのケースでUN M49のことです。電話の国番号は別体系(E.164)で、国連専用の番号はありません。
国連機関に電話する時の国番号は?
拠点の所在国の国番号を使います(例:ニューヨーク本部=+1、ジュネーブ=+41)。
まとめ:UN M49を軸に、ISO 3166を表示・連携で併用
- “国連でいう国番号”=UN M49の3桁数値(一覧はこちら)
- ISO 3166-1のnumericはM49と同じ。UIはalpha-2/alpha-3で
- 電話の国番号は別体系。ここでは扱わない
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