国番号85はどこの国?知られざる真実解説
国番号85は、国際電話において単独で特定の国を指すものではなく、+85xという形で下1桁を組み合わせることで初めて国や地域が確定する「地域ブロック番号」です。これは国際電気通信連合(ITU)が定めるE.164番号計画に基づき、主にアジア地域に割り当てられています。
例えば以下のような割当があります。
- +850:北朝鮮
- +852:香港
- +853:マカオ
- +855:カンボジア
- +856:ラオス
一方で、+851、+854、+857〜+859はITUの公式リスト上で現時点では割当なし(Reservedまたは未使用)となっており、一般利用はされていません。

国番号85の概要と役割
国番号は、国際電話で相手先の国や地域を識別するための必須コードです。世界共通の規格であるE.164番号計画に基づき、国や地域ごとに一意の番号が割り振られています。+85はその中でもアジア地域の「地域ゾーン」として機能しており、その後に続く数字によって具体的な国や地域が確定します。
日本から国番号85の国へかける方法
携帯電話の場合は「+85x」の後に国内番号(先頭の0を除く)を入力します。
固定電話の場合は国際電話識別番号(NTTの場合は010)を押し、その後に「85x」+0を外した国内番号を入力します。
例:香港(+852)の090-1234-5678にかける場合
- 携帯電話:+852-90-1234-5678
- 固定電話:010-852-90-1234-5678
バーコードとの混同に注意
しばしば「バーコードの国記号」と「電話の国番号」が混同されますが、これは全く別物です。
例えば、日本製品のJANコードの先頭「45」や「49」はGS1事業者コードであり、電話の国番号とは無関係です。国番号85も通信分野でのみ使われる番号です。

迷惑電話と番号偽装(スプーフィング)のリスク
+85xからの着信は、必ずしもその国や地域から発信されているとは限りません。発信元番号を偽装する「スプーフィング」という手口により、見た目は+85xでも実際は全く別の国から発信されているケースがあります。
スマートフォンの着信画面に表示される番号は信頼できるとは限りません。心当たりのない国際番号からの着信は、応答や折返しを避けることが安全です。
通話料金と課金単位
国番号85に属する国への通話料金は、キャリアや契約プランによって異なりますが、30秒または1分単位での切り上げ課金が一般的です。
例:NTT東日本の固定電話から香港(+852)にかける場合、おおよそ1分あたり約100円〜200円程度(契約プランや時間帯による)です。
国際SMSも1通あたり数十円〜百数十円程度かかることがあります。
安全に利用するための対策
- 心当たりのない国際番号からの着信には出ない
- 不用意な折返し発信をしない
- キャリアの「国際発着信停止設定」や迷惑電話ブロック機能を利用する
- 番号検索サービスで発信元情報を確認する
- 警察庁や通信事業者の注意喚起情報を定期的に確認する
まとめ
国番号85は単独では国を特定できず、+85xの形で複数のアジア地域をカバーします。
未割当番号も存在し、番号の見た目だけで発信元を判断するのは危険です。正しいかけ方や詐欺対策を知っておくことで、国際電話に関するトラブルや高額請求のリスクを大幅に減らせます。
参考リンク:
総務省:国番号一覧
ITU E.164番号計画
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