「国番号590」はどこ?電話とバーコードで全然違う国を示すって本当?
「590」という番号が、電話とバーコードでそれぞれまったく別の国を指すという事実を知っていますか?
一見同じ「590」という番号でも、使われる文脈によって示す国は大きく異なります。電話ではカリブ海に浮かぶフランス領「グアドループ」を指し、バーコードでは中欧に位置する「ポーランド」を意味します。
この記事では、なぜ同じ番号が違う意味を持つのか、その背景や注意点、詐欺のリスクまでを解説していきます。
電話における「+590」の割り当て先
国際電話における「+590」は、カリブ海にあるフランス海外県「グアドループ」に割り当てられています。フランスの一部でありながら、電話番号は本土の「+33」とは異なります。
グアドループはEU圏内であり、通貨もユーロですが、地理的にはアメリカ大陸の近くに位置しており、電話回線や国番号は独立したものとして扱われます。

▲カリブ海に浮かぶグアドループの地図
バーコードとしての「590」
一方、商品に印刷されているバーコードの「590」で始まる番号は、ポーランドを表します。
このコードは、正式には「EANコード(国際商品コード)」の一部であり、最初の3桁がその番号を発行した国の登録事業者を示します。つまり、「590」で始まるバーコードの商品は、ポーランド企業が登録したものという意味になります。
ただし、これは製造国がポーランドという意味ではありません。製造は他国でも、登録事業者がポーランドであれば「590」が使われるため注意が必要です。

▲49で始まる日本のバーコード例
詐欺電話の可能性と対策
「+590」からの着信に注意すべきケースもあります。近年では国際電話を悪用した「ワン切り詐欺」や不審な営業電話が報告されています。
「+590」は本来、グアドループからの正規の着信ですが、番号を偽装することも技術的には可能なため、知らない番号からの着信は慎重な対応が必要です。
特に折り返し電話をすると高額な通話料金が発生する恐れがあるため、「+590」で始まる番号に見覚えがなければ、折り返す前に検索するか、番号をブロックするのが安全です。
詳しい対策は、総務省の詐欺電話に関する注意喚起ページを参照してください。
まとめ
「590」は、電話とバーコードで指し示す国がまったく異なるユニークな番号です。
・電話の「+590」:グアドループ(フランス海外県)
・バーコードの「590」:ポーランドの登録事業者
このように、同じ数字でも使われる文脈が違えば意味も異なります。
数字に惑わされず、その背後にある仕組みやルールを理解しておくことが、情報リテラシーの第一歩です。
番号を正しく読み解く力は、詐欺対策にも、日常の安心にもつながります。