知らないと怖い！国番号874の正体とは？

+874という番号から突然着信があった場合、「これはどこからの電話？」「詐欺ではないか？」と不安に思う人も少なくありません。本記事では、国番号874の正体や仕組み、詐欺リスク、正しい対処法などを分かりやすく解説します。

+874はどこの番号？国ではなくサービス番号

+874は、国際電気通信連合（ITU）によって、国家に割り当てられた国番号ではなく、衛星電話サービス向けに予約された特別な番号帯です。この番号は主にインマルサット（Inmarsat）という海上・航空・災害時の通信インフラを担う衛星通信システムで使用されてきました。

つまり、+874はジャマイカやイギリスなどのような国家のコードではなく、地球全体にサービスを提供するグローバルな通信プラットフォーム用の識別番号なのです。

実際に+874から着信があった場合、一般的な個人が使用しているとは考えにくく、以下のようなリスクが想定されます。

+874は普段の生活で使われることはほぼないため、着信があっても折り返し電話をかけないことが重要です。

インマルサットは、海上交通、軍事、航空、災害時通信などの緊急性が高い領域で使用される通信システムで、かつては+871〜+874の番号帯が使用されていました。現在ではすでに+870に統合されているため、+874が使われることは稀ですが、過去の機器や通信装置が残っている可能性はあります。

そのため、着信がある場合は古い機器や特殊通信サービスのテストであることも考えられますが、多くの場合は不正目的の可能性も否定できません。

日本から国際電話をかける際は、「010 + 国番号 + 相手先番号」の形式を使います。+874は衛星通信に特化した特別な番号であるため、通話料金は非常に高額になる傾向があります。数秒話しただけでも数千円〜数万円が請求されるケースも報告されています。

さらに、衛星通信は通常の電話回線ではなく、衛星を経由する特殊なルートを通るため、追跡が困難で詐欺に悪用されやすいという特徴があります。

+870は現行のインマルサットの代表的な番号で、正規の衛星通話として使われています。+881は「GMPCS（Global Mobile Personal Communications by Satellite）」向けに使われることが多く、こちらも衛星電話番号帯です。

+874はその過去のシステムであり、現在使われることはほとんどないため、逆に詐欺に悪用されやすい番号ともいえます。

+874は国番号ではなく、衛星通信に用いられる特殊な番号です。現在では廃止に近い形で使われていないことが多いため、着信があった場合は、詐欺や悪用を疑って慎重に対応すべきです。

万が一着信があり不安を感じた場合は、番号を調べる・通話記録を保存する・通信会社に確認するなどの対応が必要です。

こうした番号についての知識を持つことは、自分と家族を詐欺から守る最初の防波堤になります。