「国番号+75」はどこの国?実は未割り当て番号?その正体と詐欺に悪用される仕組みとは
+75という国番号が着信やSMSに表示されて、不安になったことはありませんか?一見するとどこかの国からの国際電話に見えますが、実は+75は現在どの国にも割り当てられていない国番号です。この記事では、なぜそのような番号が表示されるのか、その裏に潜む仕組みや注意点について解説します。
+75は存在する国番号なのか?
現在、+75はどの国にも割り当てられていない
国番号+75は、国際電気通信連合(ITU)の公式リストにおいて、未使用の状態となっています。つまり、現在世界のどの国でも、+75で始まる番号は正式に使われていないのです。
ITUが管理するE.164番号体系では、+1から+9までのゾーンが定められており、その中で+7はロシア・カザフスタン、+8や+9はアジア・中東などに割り当てられています。しかし+75のような中間番号帯は、将来の利用に備えて未割り当てとして確保されていることがあります。
ではなぜ着信表示やSMSに現れるのか?
実際には+7のあとに続く番号(例:+7 5XX)の一部が、スマートフォンや通信アプリの表示方法によって「+75」に見えるケースがあります。特に+7 50X〜や+7 55X〜といった番号が該当します。
また、詐欺業者があえて未使用の国番号を偽装し、受信者に疑問を持たせにくくするテクニックとして使用することもあります。

未割り当て番号が使われる仕組み
国番号と市外局番の誤解を突いた表示トリック
スマートフォンや一部のアプリでは、国番号と市外局番を正しく区切れないことがあります。そのため、+7 5XX のようなロシアの携帯番号が、あたかも「+75」と表示されることがあるのです。
このような表示の誤解が、「知らない国からの着信だ」と誤認させる原因になります。
なりすまし・偽装技術と詐欺業者の手口
VoIP技術などを使えば、発信元の番号は比較的簡単に偽装が可能です。詐欺業者は、信頼されにくい国番号や未割り当ての番号を用いることで、相手に折り返しさせる・クリックさせるなどの行動を誘導するのです。
特に「+75」などの存在しない番号は、警戒心が低くなる層を狙ったターゲット型の詐欺として利用されることもあります。

+75を使った詐欺・スパムの実例
「不在通知」「未払い金」「口座停止」などの誘導文面
+75と表示される番号から、以下のようなメッセージが届くケースが報告されています:
- 「宅配便の不在通知です。こちらで再配達を設定してください」
- 「アカウントが不正利用されました。確認はこちら」
- 「未払いの請求があります。詳細をご確認ください」
これらは典型的なフィッシング詐欺の文面であり、リンクをタップすると偽のWebサイトに誘導され、個人情報やクレジットカード番号などを盗まれる可能性があります。
被害に遭わないためのチェックポイント
着信が+75で始まっている、あるいは+7のあとに不自然な市外局番が続いている場合、以下の対応を心がけましょう:
- 知らない番号には出ない・折り返さない
- SMSやメール内のリンクをクリックしない
- 番号をインターネットで検索して発信元を確認
- スマートフォンの「迷惑電話フィルタ」機能を活用
また、信頼できるセキュリティアプリを導入するのも有効です。
まとめ:+75を見かけたときの対応
出ない・開かない・検索するが鉄則
+75と表示された場合、即座に出たり、リンクを開いたりせず、まずは番号の正体を調べるようにしましょう。詐欺のリスクを最小限に抑えることができます。
最新の情報を家族や周囲とも共有しよう
詐欺被害は個人だけでなく、家族や高齢者にも広がるリスクがあります。最新の情報を周囲と共有することで、被害を未然に防ぐ力になります。
通信リテラシーで自分を守る
国番号に関する正しい知識を持つことで、不審な番号に対して冷静に対処できる力がつきます。「+75」は今のところ未割り当て番号です。この事実を知っていれば、慌てず、安全に対応できます。
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