結論:バングラデシュの国番号は「+880」
バングラデシュに国際電話をかける場合、必ず国番号「+880」を冒頭に入力する必要があります。国番号は国ごとに割り当てられており、日本の「+81」と同じように、海外から発信する際の「住所」のような役割を果たします。
バングラデシュは南アジアに位置する人口1億6000万人以上の大国で、縫製産業やIT分野で急成長している国でもあります。日本企業の進出や技能実習生・留学生の往来も増えており、国際電話の需要は年々高まっています。
ただし、バングラデシュ国内の番号には「0」から始まる表記が多いため、国際発信の際は必ず先頭の0を外すというルールを守る必要があります。

日本からバングラデシュに電話をかける基本手順
固定電話やガラケーからのかけ方(010 → 880 → 相手番号)
日本の固定電話や従来型のガラケーから国際電話をかける場合は、まず国際電話識別番号(プレフィックス)「010」を入力します。その後に国番号「880」を続け、最後に相手先の番号を入力します。
バングラデシュの国内番号は「0」から始まることが多いですが、国際発信の際は先頭の「0」を必ず外します。
例えば、ダッカ市の固定電話番号が「02-XXXXXXX」の場合、国際電話では次のように入力します。
010-880-2-XXXXXXX
スマホからのかけ方(「+」を使った入力方法)
スマホの場合は「010」の代わりに「+」を使うのが一般的です。電話アプリで「0」を長押しすると「+」が入力でき、この「+」が国際発信を意味します。
こちらも同様に、バングラデシュ国内番号の先頭の「0」は外す必要があります。
例えば、携帯番号が「0171-XXXXXXX」の場合、国際電話では次のように入力します。
+880 171 XXXXXXX
この形式で電話帳に登録しておくと、日本国内でも現地でも同じ番号で発信できて便利です。
ダイヤル例|発信元と発信先別のかけ方まとめ
① 固定電話 → 固定電話(バングラデシュのオフィス宛て)
固定電話から発信する場合は、まず国際電話識別番号「010」を入力し、
続けて国番号「880」と相手の市外局番・電話番号を入力します。
市外局番の先頭「0」は不要です。
- 例:010-880-2-XXXXXXX(ダッカ市内の固定電話宛て)
② 固定電話 → 携帯電話(現地のスマホ宛て)
携帯番号は「017」「018」「019」などから始まります。
国際電話では「0」を外して入力します。
固定電話からかける場合もスマホ宛でも手順は同じです。
- 例:010-880-17-XXXXXXX
③ スマホ → 固定電話(現地のオフィスや自宅宛て)
スマホから発信する場合は、「010」の代わりに「+」を使うのが一般的です。
電話アプリで「0」を長押しすると「+」が入力できます。
そのまま「+880」から始め、市外局番の先頭「0」を外して入力します。
- 例:+880 2 XXXXXXX(ダッカの固定電話宛て)
④ スマホ → 携帯電話(最も一般的なケース)
現地の携帯番号にスマホから直接かける場合は、
「+880」に続けて先頭の「0」を除いた携帯番号を入力します。
バングラデシュでは携帯キャリアによって「017」「019」など異なる番号帯が存在します。
- 例:+880 17 XXXXXXX(携帯宛て)
- 例:+880 19 XXXXXXX(別キャリア宛て)
⑤ ガラケー → 固定電話・携帯電話
ガラケーから発信する場合も、固定電話と同じく「010」から始めます。
入力ミスを防ぐため、番号の先頭「0」を削除しているか確認するのが重要です。
スマホのように「+」での入力は使えない機種も多いため、確実に「010」方式を使いましょう。
- 例(固定宛て):010-880-2-XXXXXXX
- 例(携帯宛て):010-880-17-XXXXXXX
電話帳登録のおすすめ形式
スマホの電話帳に登録する際は、「+880」形式で統一しておくと便利です。
これにより、日本国内・海外のどちらにいても同じ番号で発信できます。
SIMカードを入れ替えても連絡先が変わらないため、ビジネス利用にも適しています。
- 例:+880 17 XXXXXXX(携帯宛て)
- 例:+880 2 XXXXXXX(固定宛て)
バングラデシュから日本へ電話する方法
日本の国番号「+81」の入力手順
バングラデシュから日本へ発信する場合は「+81」を冒頭に入力します。東京の固定電話「03-XXXXXXX」にかける場合は「+81 3 XXXXXXX」となります。
市外局番の「0」を外す注意点
携帯電話「090-XXXXXXX」は「+81 90 XXXXXXX」と変換されます。日本に電話する場合も、必ず国内表記の「0」を外すルールが適用されます。
バングラデシュへの国際通話料金の目安
固定電話から発信する場合の料金相場
日本の固定電話からバングラデシュへ国際電話をかける場合、料金は1分あたり70〜100円が目安です。固定回線は通信が安定しており、雑音や途切れが少ないため、ビジネス用途や長時間の通話に適しています。特に、会議や工場との連絡など定期的な発信がある企業では、固定回線の国際プランを契約している場合も多く、割引が適用されることがあります。
一方で、国際電話を頻繁に利用する場合は、プロバイダ経由の「国際通話サービス(例:KDDI、NTTコミュニケーションズ)」を利用することで、1分あたり50円前後に抑えられるケースもあります。
スマホから発信する場合の料金相場
スマートフォンからキャリア直通で発信する場合は、1分あたり200〜400円ほどと高額になります。特にドコモ・au・ソフトバンクなどでは、通話開始から30秒ごとに課金される仕組みのため、短時間の通話でも数百円に達することがあります。
たとえば10分間の通話をした場合、2,000〜4,000円前後かかる計算です。これでは日常的に使うのは現実的ではありません。そのため、多くの利用者はLINE通話・WhatsApp・Viberなどの無料通話アプリを利用しています。
また、スマホに050番号アプリ(「050 plus」や「SMARTalk」など)を入れることで、1分20〜30円程度に抑えることも可能です。IP電話を使えばWi-Fi経由で発信できるため、通信環境が安定していれば音質も十分です。
ガラケーから発信する場合の料金相場
ガラケーの場合はデータ通信に対応していないため、無料通話アプリが使えません。そのため、基本的には固定電話と同じく「010」から始まる国際発信となり、料金はキャリアごとの設定により1分あたり100〜200円前後です。
特に、海外向け通話は自動で国際プレフィックス「010」を付与する仕組みがないため、手動で入力する必要があります。通話の頻度が高い場合は、プリペイド型の国際電話カードを活用するのも効果的です。
キャリア直通と通話アプリ・IP電話の料金比較
キャリア直通発信は最も手軽ですが、料金面では圧倒的に不利です。以下のような比較で考えると分かりやすいでしょう。
発信手段 | 料金目安(1分あたり) | 特徴 |
---|---|---|
キャリア直通(ドコモ・au・SB) | 200〜400円 | 安定性は高いが高額。短時間通話向け。 |
固定回線(NTT・KDDI) | 70〜100円 | 音質が良くビジネス向き。 |
IP電話・050番号サービス | 20〜30円 | Wi-Fi利用で安定。アプリ導入が必要。 |
無料通話アプリ(LINE・WhatsAppなど) | 0円 | 相手も同アプリ利用が条件。通信環境に依存。 |
料金節約のポイント
- ビジネス用途:固定電話または050番号サービスで安定した通信を確保。
- 家族・友人間:WhatsAppやLINEなど無料通話アプリを活用。
- 緊急時:キャリア直通で即時発信。ただし長時間通話は避ける。

料金を安く抑えるための方法
無料通話アプリ(WhatsApp・LINE・Viberなど)の活用
最も簡単でコストをゼロにできるのが無料通話アプリです。特にバングラデシュではWhatsAppの利用率が非常に高く、日本からでも簡単に音声・ビデオ通話が可能です。LINEやViberも安定した品質で、家族や友人との通話に向いています。
- WhatsApp:中南アジア・バングラデシュで主流。音声・ビデオ・ファイル送信まで無料。
- LINE:日本人利用者が多く、操作も直感的。トーク機能も使える。
- Viber:国際通話に強く、番号宛て発信「Viber Out」も1分数十円で利用可能。
いずれもWi-Fi環境で利用すれば通信料も不要で、長時間通話でも追加料金は一切かかりません。相手も同じアプリを使っていれば、通話料0円で海外でも快適に連絡できます。

050番号やIP電話サービスを使った発信
相手がアプリを使っていない場合は、050番号を使ったIP電話サービスが非常に有効です。これはインターネット経由で通話を行う仕組みで、アプリをスマホにインストールすればすぐ利用できます。クレジットをチャージして、通常の電話のように番号を入力するだけです。
- 050 plus(NTTコミュニケーションズ):固定電話宛てで1分20〜30円。音質が安定しており、ビジネスにも最適。
- SMARTalk(楽天コミュニケーションズ):月額無料。使った分だけ課金される従量制。1分約16円から利用可能。
- My 050(KDDI系サービス):プリペイド式で、クレジットカードまたはPayPalでチャージして利用。
利用方法は以下の通りです。
- App Store または Google Play からアプリ(050 plusなど)をインストール。
- 会員登録を行い、クレジットカードやPayPalでチャージ。
- 通話したい番号を「+880」形式で入力し発信。
この方法なら、バングラデシュの固定宛てで1分あたり20〜30円、携帯宛てでも50円前後と、キャリア直通(1分200〜400円)に比べて圧倒的に安価です。
携帯キャリアの国際通話オプションを確認
ドコモ・au・ソフトバンクでは、国際通話向けの割引オプションを提供しています。バングラデシュ(国番号+880)が対象国に含まれていれば、通常よりも大幅に安くなることがあります。
- ドコモ:WORLD CALLオプションを利用。料金表でバングラデシュ宛の通話単価を確認。
- au:国際通話サービスで定額パックを提供。特定の国に対して割引あり。
- ソフトバンク:国際電話サービス「Global Call」で割引対象国を確認可能。
キャリアの公式サイトでは対象国と料金表が公開されているので、発信前にチェックしておくと安心です。オプションに加入しておけば、キャリア直通でも料金が1分あたり100円以下に抑えられることもあります。
節約手順のまとめ
バングラデシュ宛の国際電話を安くするには、次のステップを意識しましょう。
- まずは無料通話アプリ(WhatsApp・LINE)を試す。
- 相手がアプリを使っていない場合は050番号/IP電話アプリを利用。
- 頻繁に通話する場合はキャリアの国際通話オプションを契約。
この順番で使い分ければ、コストを最小限にしつつ、安定した通話品質を確保できます。
結論:「無料通話 → IP電話 → オプション利用」の3段構えで、どんな状況でも最安・最適な方法を選べます。

日本とバングラデシュの時差と通話タイミング
日本とバングラデシュの標準時差
日本とバングラデシュの時差は3時間です。日本が午後6時のとき、バングラデシュは午後3時です。サマータイムは導入されていません。
ビジネス・生活に適した発信時間帯
ビジネス連絡の場合は、日本時間の午後1時〜午後6時(バングラデシュ時間で午前10時〜午後3時)が最も適しています。夜間の発信は相手の生活リズムを考慮し、避けるのが無難です。
不審な「+880」からの着信に注意
正規の連絡と詐欺電話の見分け方
「+880」からの着信はバングラデシュ発信ですが、知らない番号や心当たりのない着信は注意が必要です。正規の連絡は取引先や知人など、事前に情報が分かっているケースが多いです。
国際ワン切り詐欺の可能性と安全な対応方法
「+880」からのワン切り詐欺も報告されています。着信があっても折り返さず、必要ならメールや正規のチャネルで確認してください。

まとめ|国番号+880を正しく使ってバングラデシュと安心して連絡しよう
日本からバングラデシュに国際電話をかける際は、必ず+880を冒頭に付け、国内表記の「0」を外すことが重要です。固定電話宛ては比較的安価ですが、携帯宛ては高額になりやすいため、アプリやIP電話を賢く活用しましょう。不審な着信には注意を払い、安全に国際通話を利用してください。
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