国番号422の正体とは?無視すべき電話の真実
「+422」から始まる不審な国際電話やSMSを受け取ったという報告例があります。しかし、この番号は国際電気通信連合(ITU)の公式リストでは未割当(unassigned)の国番号であり、特定の国や地域に割り当てられていません。では、なぜ表示され、どのようなリスクがあるのでしょうか。本記事では、国番号422に関する正確な情報と安全な対処法を、最新の知見に基づいて解説します。

国番号422の基礎知識
ITUの公式リストに存在しない番号
ITUが管理する国番号表では、+420(チェコ)や+421(スロバキア)のように422に近い番号は存在しますが、+422は未割当として空いています。公式に割り当てられていない番号が着信として表示される場合、その多くは技術的エラーや意図的な番号偽装によるものです。
なぜ+422が表示されるのか
表示される主な原因は発信者番号の偽装(スプーフィング)です。詐欺グループが意図的に存在しない国番号を表示させ、発信元を特定されにくくします。これにより、利用者は正体不明の着信に混乱し、誤って応答や折り返しをしてしまう危険があります。
まれに、国番号と市外局番の境界を誤って認識する「表示のずれ」が発生し、存在しない番号に見えることもあります。ただし、現在確認される多くの事例では、主因はスプーフィングです。
国番号422が使われる詐欺の手口
ワン切りによる折り返し誘導
典型的なのは、短時間で切断して折り返しを促す手口です。折り返すと、海外プレミアム番号や高額課金番号に接続され、通話料が予想以上に高くなるケースがあります。金額は条件によりますが、高額になる場合があるため注意が必要です。
SMSやメッセージアプリ経由の誘導
「荷物の不在通知」や「口座凍結」などを装ったSMSを送り、不正サイトやフィッシングページへ誘導する手口も確認されています。表示番号が+422であっても、リンク先が日本語であれば安心というわけではありません。
個人情報の聞き出し
架空のサポートセンターや金融機関を名乗り、名前・住所・口座番号などの個人情報を聞き出す手口もあります。特に、カード番号やワンタイムパスワードを求められた場合は即座に通話を終了してください。

不審な着信への対応策
出ない・折り返さない
心当たりのない国際番号からの着信は出ないことが第一です。間違って応答してしまっても、会話せずに切断してください。折り返しは特に危険です。
番号検索と情報確認
不審な番号はインターネットで検索し、迷惑電話データベースや報告掲示板で情報を確認します。過去に詐欺報告があれば即ブロック推奨です。
着信拒否設定
スマートフォンの標準機能では国番号単位の一括ブロックはできません。番号ごとのブロックは可能ですが、+422全体を拒否するには、携帯キャリアの迷惑電話サービスや専用アプリの利用が必要です。
通報の優先順位
- カード番号や口座情報を伝えてしまった場合:カード発行会社や銀行へ最優先で連絡
- 携帯番号や通話履歴の悪用懸念:契約キャリアに報告
- 詐欺被害や金銭被害:警察(サイバー犯罪相談窓口やフィッシング110番)へ
- 情報提供:総務省「迷惑電話情報提供窓口」
安全のためにできること
迷惑電話対策アプリの活用
TruecallerやWhoscallなど、既知の迷惑番号を事前に検出して警告するアプリがあります。利用することで、着信時に危険性を判断しやすくなります。
家族や職場での共有
こうした手口は一人が被害に遭うと周囲にも広がる可能性があります。事例や対応法を家族や同僚と共有しておくことが有効です。
常に警戒心を持つ
未割当の国番号からの着信は高リスクと認識し、安易に応答しない習慣をつけましょう。
まとめ
国番号422はITUで未割当の番号であり、多くのケースはスプーフィングによって偽装された不審な着信です。まれに表示のずれによる誤認もありますが、主因は偽装です。心当たりのない番号からの着信には出ず、折り返さず、情報を確認し、必要に応じてキャリアや警察に報告することが重要です。
最新の手口は巧妙化しています。迷惑電話対策アプリやキャリアサービスを活用し、日常的に警戒することで被害を防ぎましょう。
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