【国番号AE】は誤り!アラブ首長国連邦の国コード「AE」と国番号「+971」の違いを解説
「国番号AE」という表記を見て、「どこの国の電話番号なんだろう?」と気になったことはありませんか?
実は「AE」は国番号ではなく、アラブ首長国連邦(UAE)を表す国コードです。
つまり「AE」はアルファベットで国を識別するためのものであり、電話をかけるときに使う数値の国番号とは全く異なります。
アラブ首長国連邦へ電話をかける際に必要なのは「+971」という国番号で、これは国際電気通信連合(ITU)が正式に割り当てた通信上の識別番号です。
一方、「AE」という文字列は、国際郵便や航空券、インターネットドメイン(.ae)などで国を表す際に使用されるコードで、通信・貿易・インターネットなど非通話分野で広く使われています。
本記事では、混同されやすい「AE」と「+971」の違いをわかりやすく整理し、日本からUAEへ国際電話をかける際の正しい手順も解説します。
これを読めば、「国番号AE」という言葉の本当の意味がはっきり理解できるでしょう。

結論:「AE」は国番号ではなく国コード
「AE」という2文字は、アラブ首長国連邦(United Arab Emirates)を示す国際標準化機構(ISO)による国コード(ISO 3166-1 Alpha-2)です。
このISO国コードは、世界中の国をアルファベット2文字や3文字で表すために定められており、例えば日本は「JP」、アメリカ合衆国は「US」、ドイツは「DE」と登録されています。
同様に「AE」はアラブ首長国連邦(UAE)の正式な識別コードとして使用されています。
この「AE」は、国際電話の国番号とはまったく別の仕組みです。
国番号はITU(国際電気通信連合)が通信のために割り当てた数字コードで、電話をかける際に使います。
たとえば、日本は「+81」、アメリカは「+1」、アラブ首長国連邦は「+971」が正式な国番号です。
そのため、「AE」を電話番号の前に付けても通信網では認識されず、発信はできません。
ISO国コード「AE」は、日常生活の中では次のような形で見かけることがあります。
- 航空券・空港コード: 航空会社のシステムでUAE便を識別する際に「AE」が使われます。
- パスポートや税関書類: 国籍・発行国の識別コードとして「AE」が記載されます。
- インターネットドメイン: UAEを拠点とするサイトは「.ae」で終わります(例:www.visitdubai.ae)。
- 国際送金・銀行コード: SWIFTコードの国別部分にも「AE」が含まれるケースがあります。
つまり、「AE」は電話や通信のための番号ではなく、国際的な書類・データ上で国を識別するための文字コードです。
「+971」は電話で使う数字の国番号、「AE」はデータや国名を示すアルファベットコードというように、用途が明確に分かれています。
この違いを理解しておくことで、「国番号AE」という誤解を避け、正確な国際表記ができるようになります。
アラブ首長国連邦(UAE)の国番号は「+971」
アラブ首長国連邦(UAE)へ電話をかける際に使用する国番号は、「+971」です。
この番号は、国際電気通信連合(ITU)が世界各国に割り当てている正式な国際電話コードで、UAEを識別するための数字です。
国際電話ではこの国番号を最初に入力することで、通信網がその国のネットワークを正しく認識し、接続先を判断します。
UAEは7つの首長国から成り立っており、主要都市ごとに市外局番(エリアコード)が異なります。
国際発信では国番号「+971」の後にそれぞれの市外局番を続けて入力します。
以下に代表的な都市の市外局番と入力例を紹介します。
- ドバイ(Dubai):市外局番は「4」 → 例:
+971-4-XXXX-XXXX - アブダビ(Abu Dhabi):市外局番は「2」 → 例:
+971-2-XXXX-XXXX - シャルジャ(Sharjah):市外局番は「6」 → 例:
+971-6-XXXX-XXXX - アジュマーン(Ajman):市外局番は「6」 → 例:
+971-6-XXXX-XXXX - ラスアルハイマ(Ras Al Khaimah):市外局番は「7」 → 例:
+971-7-XXXX-XXXX - フジャイラ(Fujairah):市外局番は「9」 → 例:
+971-9-XXXX-XXXX
このように、UAE国内で「04」や「02」と表記されている番号も、国際電話の際には先頭の「0」を外して入力します。
たとえば、ドバイの固定電話「04-XXXX-XXXX」に日本からかける場合は、
010-971-4-XXXX-XXXX(固定電話)または+971-4-XXXX-XXXX(スマホ)となります。
この「0を外す」ルールは、UAEに限らず世界共通の国際電話規則です。
国内通話で使う「0」は国の中での接続を示すものであり、海外からの発信時には不要になります。
もし「0」を残したまま入力すると、正しい回線に接続されず、通話エラーになることがあるため注意が必要です。
また、UAEの携帯電話番号は「+971-50」「+971-55」「+971-56」などで始まることが多く、
これは通信キャリア(例:Etisalat、duなど)によって異なります。
そのため、相手の番号が携帯なのか固定なのかを把握しておくと、より確実に通話をかけられます。
ISO国コード「AE」の使われ方
「AE」は電話番号ではなく、デジタル・貿易・国際取引などの分野で国を識別するための正式な国コードとして使われています。
これはISO(国際標準化機構)が定める「ISO 3166-1 Alpha-2」という規格に基づいたもので、
各国をアルファベット2文字で表すことで、世界中で統一的に情報を扱えるようにする目的があります。
たとえば日本は「JP」、韓国は「KR」、アメリカは「US」、アラブ首長国連邦は「AE」という具合です。
数字で表す「+971(国番号)」とは違い、「AE」は文字による国識別コードとして使われます。
このISO国コード「AE」は、私たちが日常的に利用しているさまざまな場面で登場しています。
具体的には以下のようなケースが代表的です。
- 航空券・旅行予約: 航空会社や旅行予約サイトでは、国を識別するために「AE=UAE」と表示されます。
たとえば航空券の発着地や税金区分、出入国データの管理などで「AE」がコードとして使用されています。 - パスポート・国際郵便: 国際郵便の宛先ラベルや通関書類では、宛先国を英語2文字で表す際に「AE」と記載されます。
これは言語の違いに関係なく、世界共通でUAEを識別できるようにするための国際ルールです。 - インターネットドメイン: UAEの公式トップレベルドメイン(ccTLD)は「.ae」です。
政府機関や企業サイトなど、現地拠点を持つWebサイトでは「example.ae」という形で登録されています。
この「.ae」は、国のデジタルプレゼンスを象徴するインターネット上の住所のような役割を持ちます。 - 銀行・国際送金: IBAN(国際銀行口座番号)やSWIFTコードにも「AE」が含まれることがあります。
たとえば「AE47 0331 …」のように始まるIBANは、UAE国内の銀行口座を示しています。
これにより、国際的な送金処理でどの国の金融機関かを迅速に特定できます。
このように「AE」は、通信以外の分野で国を識別するための国際的な標準コードです。
数字の国番号「+971」は電話網でのみ使われますが、「AE」はIT・物流・金融など幅広い分野で使われる文字コードです。
どちらも「UAEを示す識別情報」ではありますが、目的も仕組みもまったく異なります。
国番号は「通話や通信のための数字」、国コードは「情報処理や取引のための文字」と覚えておくと混乱しません。

日本からUAEへ電話をかける方法
日本からアラブ首長国連邦(UAE)へ電話をかける場合は、国際電話の正式な手順に従って番号を入力します。
国際電話では、発信国・宛先国・地域コードの順番が決まっており、正しい順序で入力しないと通話がつながらないことがあります。
基本的な構成は以下のとおりです。
国際電話識別番号(010 または +) → 国番号(971) → 市外局番(先頭の0を外す) → 相手の番号
たとえば、ドバイの固定電話「04-XXXX-XXXX」にかける場合は、次のように入力します。
- 固定電話から:
010-971-4-XXXX-XXXX - スマートフォンから:
+971-4-XXXX-XXXX
スマートフォンを利用する場合は、ダイヤル画面で「0」を長押しすると「+」が入力できます。
この「+」は国際発信を意味し、日本国内外どこからでも共通の形式として使用できます。
たとえば、出張中や海外Wi-Fi環境からでも「+971」で始まる形式を使えば、同じ要領でUAEへ発信可能です。
一方、固定電話や公衆電話から発信する場合は、最初に「010」をダイヤルして国際発信モードに切り替えましょう。
そのあとに「971」(UAEの国番号)を入力し、市外局番の先頭に付いている「0」を外して続けます。
例:アブダビの番号「02-XXXX-XXXX」にかける場合は、010-971-2-XXXX-XXXXとなります。
また、公衆電話を利用する際には、すべての機種が国際通話に対応しているわけではありません。
ブースや本体に「国際電話対応」や「INTERNATIONAL CALL AVAILABLE」といった表示があるかを確認しましょう。
一部のコンビニ設置型や古い機種では国際発信が制限されている場合もあります。
必要に応じて、NTTコミュニケーションズの国際通話サービス(0033など)を経由する方法も有効です。
さらに、最近ではスマートフォンの通信設定で「国際電話制限」や「発信ロック」が有効になっているケースもあります。
この場合は事前にキャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)の設定画面またはサポートサイトで解除しておくとスムーズです。
国際通話アプリ(例:Skype、Viber、WhatsAppなど)を利用すれば、インターネット経由でより低コストに通話できるため、
ビジネスや家族との連絡にはアプリ通話もおすすめです。
UAEから日本に電話をかける場合
アラブ首長国連邦(UAE)から日本へ電話をかける場合は、日本の国番号「+81」を使用します。
この「+」は国際発信を意味しており、どの国からでも共通して使える国際通信の記号です。
ただし、市外局番や携帯番号の先頭の「0」は必ず外すという点が重要です。
たとえば日本国内では「03」や「090」で始まる番号も、国際発信では「3」や「90」から始めます。
具体的な入力例は以下の通りです。
- 東京(03)宛て:
+81-3-XXXX-XXXX - 大阪(06)宛て:
+81-6-XXXX-XXXX - 携帯電話(090・080など)宛て:
+81-90-XXXX-XXXXまたは+81-80-XXXX-XXXX
「+」の入力方法(スマホ・ガラケー共通)
「+」は国際発信を表す記号で、UAEだけでなく世界共通の方式です。
スマートフォンやガラケーでは、以下の手順で入力できます。
- スマートフォン(iPhone・Android共通): ダイヤル画面で「0」を長押しすると「+」が表示されます。
- 一部機種: 「*(アスタリスク)」を長押しすると「+」が出る機種もあります。
- ガラケー: 「0」長押し、または「+」ボタン付きの国際モードを選択。
「+」が入力できない場合は、代わりに「00」を使っても同じ意味になります。
UAEから発信する場合は「00-81-3-XXXX-XXXX」と入力しても問題ありません。
発信手順のまとめ
UAEから日本に電話をかける場合の一般的な流れは以下の通りです。
- 「+」または「00」を入力して国際発信モードにする
- 日本の国番号「81」を入力する
- 市外局番や携帯番号の先頭「0」を外して入力する
たとえば、東京の「03-1234-5678」にかけたい場合は、+81-3-1234-5678 または 00-81-3-1234-5678
携帯電話の「090-1234-5678」なら、+81-90-1234-5678 となります。
また、UAEの主要キャリア(Etisalat・duなど)では国際通話パックを提供しており、
通話料を通常の半額以下にできるプランもあります。
長期滞在中やビジネス用途の場合は、SIMカード購入時に「International Call Add-on」などを確認しておくと安心です。
ホテルや空港ラウンジなど、Wi-Fiが利用できる場所ではWhatsApp・LINE・Viberなどの
無料通話アプリを使うことで、通話料金を完全にゼロにすることも可能です。
UAEでは特にWhatsAppのテキスト送信機能が広く使われていますが、
一部の無料通話機能は政府規制により制限される場合もあるため、
滞在地域の最新情報を確認してから利用するようにしましょう。
国コードと国番号の混同に注意
「AE」は英字の国コードであり、「+971」は電話通信に使う国番号です。
どちらも「国を識別するためのコード」である点は共通していますが、
用途や使われるシーンがまったく異なります。
この違いを理解しておくことで、検索や国際取引、通信時の誤解を防ぐことができます。
国コード(AE)は、アルファベットで国を表す国際基準であり、
航空券の発券システム、パスポート、国際郵便の宛先、銀行のIBAN番号、インターネットドメイン(.ae)などで使われます。
たとえば、ドバイ発の航空券には「出発地 AE」と表記され、UAEの公式サイトは「gov.ae」となっています。
一方、電話で国を識別する場合は数字を使うのが国際ルールで、UAEは「+971」が割り当てられています。
つまり、同じ国を指していても、文字で表すか数字で表すかによって使い分けが必要なのです。
また、「国番号 AE」と検索しても、検索結果の多くが国コード一覧を示すページになるのは、
Googleなどの検索エンジンが「AE=UAEの国コード」という認識を持っているためです。
このことからも分かるように、インターネット上では「AE」を電話番号のように扱うのは誤りであり、
正確には「AE」=ISOコード、「+971」=通話用コードと覚えておくのが正解です。
国際的なビジネスや渡航手続きの場面では、どちらのコードも頻繁に登場します。
たとえば、企業の海外支店情報で「所在地:Dubai, AE」と表記されていれば、
それはアラブ首長国連邦を意味しますが、電話をかけたい場合には必ず「+971」から始める必要があります。
このように使い方を正しく理解しておくことで、国際電話の誤発信や書類上のミスを未然に防ぐことができます。
まとめ|「AE」は国コード、「+971」が国番号
「AE」はアラブ首長国連邦(UAE)を表すISO国コードであり、
電話で使う正式な国番号は「+971」です。
この2つは似ているようで全く異なる概念であり、
混同すると「国番号AE」で検索しても正しい国際電話情報が得られなかったり、
誤った番号入力で通話がつながらないといったトラブルにつながります。
旅行やビジネスシーンでは、航空券や書類などで「AE」を見る機会が多く、
一方で、電話やメッセージのやり取りでは「+971」が使われます。
それぞれの使い分けを理解しておけば、予約手続きや国際通話のミスを防ぐことができます。
たとえば、ドバイの企業に電話をかける場合は「+971」から、
オンライン登録で国を選択するときは「AE(United Arab Emirates)」を選ぶ――
このように目的に応じて区別して使うのが正しい方法です。
今後は、「国番号=数字」「国コード=アルファベット」というルールを覚えておくと便利です。
この基本を理解しておけば、検索時にも混乱せず、
国際的な通信・手続きの場面で確実に対応できるでしょう。


コメント