バーコードで賞味期限は調べられる?仕組みと確認方法をわかりやすく解説
結論から言うと、一般的な商品バーコード(JANコードなど)を読み取っても賞味期限を直接調べることはできません。
一般流通で広く使われるJAN(EAN-13等)は、商品を識別するための番号(GTIN)を表すのが基本で、日付情報そのものは通常含まれていない仕組みになっています。
そのためスマートフォンのアプリや読み取り機を使っても、賞味期限が自動表示されることは基本的にありません。
一方で「バーコードを読み取れば期限が分かる」と誤解している人も多く、ネット上には混乱した情報も見られます。
本記事では、バーコードの仕組みから賞味期限が含まれていない理由、そして正確に期限を確認する現実的な方法までを
初心者にも分かりやすく解説していきます。

バーコードで賞味期限が分からない理由と仕組み
バーコードは商品を識別する番号を示すためのもの
私たちが日常で目にするバーコードには、商品を特定するための番号が記録されています。
この番号はメーカーごと・商品ごとに割り当てられた国際的に広く使われるGS1標準(GTIN)にもとづく商品識別コードであり、
レジや物流システムが「どの商品であるか」を瞬時に判別するための目印として使われています。
スーパーやコンビニでレジを通すと、商品名や価格が自動で表示されますが、
これはバーコードの番号が店舗のデータベースと照合されているからです。
バーコード自体に価格や商品情報が直接書き込まれているわけではなく、
あくまで番号をキーにして情報を呼び出している仕組みになっています。
例えば同じメーカーのチョコレートであれば、全国どこで購入しても同じバーコード番号が使われます。
これにより流通・在庫・会計が統一的に管理できるようになっているのです。
つまりバーコードとは「この商品はこれです」と機械に伝えるための識別札のような役割であり、
中身の詳細情報を詰め込んだデータそのものではありません。
賞味期限や製造日はバーコードには含まれていない
多くの人が誤解しがちですが、賞味期限や製造日そのものが一般的なJANコード内に記録されているわけではありません。
一般的に私たちが目にするJAN(EAN-13等)の流通用バーコードには、商品を識別する番号以外の情報は含めない運用が基本です。
もし賞味期限までバーコードに含めてしまうと、同じ商品でも製造日やロットごとに異なるバーコードを作成する必要が出てきます。
例えば毎日製造される牛乳やパンであれば、製造日ごとに何百種類ものバーコードを印刷しなければならなくなることになります。
これは製造現場・物流・店舗すべての管理コストを大幅に増やしてしまい、現実的な運用がほぼ不可能になります。
そのため流通用バーコードは「商品識別」に機能を絞り、日付管理は別の方法で行う仕組みが採用されています。
賞味期限や消費期限は、パッケージに直接印字することで人間が目視確認できるようにし、
企業側はロット番号や製造記録を使って内部管理を行うという二重構造になっているのです。
このような理由から、スマホで一般的なバーコード(JAN)を読み取っても賞味期限が表示されないのは正常な仕組みであり、
情報が隠されているわけでもアプリの性能不足でもありません。
そもそも一般的なJANコード自体に日付情報が存在していないのです。
なお、ここでいう「バーコード」は主にスーパーやコンビニで見かけるJAN(EAN-13等)を指しています。
業務用途では、後述のとおり別の種類のバーコードで期限情報を符号化する例外もあります。
なぜ賞味期限はバーコード管理されていないのか
日付はロット単位で別管理されている
食品メーカーや物流現場では、賞味期限や製造日はバーコードとは別にロット番号や製造番号という管理コードで細かく管理されています。
ロットとは、同じ原材料・同じ工程・同じタイミングで製造された製品のまとまりを指し、品質管理や流通管理の基本単位となっています。
例えば同じ商品名のヨーグルトであっても、朝に作られたものと夕方に作られたものでは製造ロットが異なり、
それぞれに対応する賞味期限が設定されます。
この情報はメーカーの管理システムや物流データベース内で紐づけられ、バーコードとは別軸で厳密に追跡管理されています。
万が一、原材料トラブルや品質不良が発覚した場合でも、ロット番号をもとに「どの工場で」「いつ作られた」「どの出荷分か」を即座に特定でき、
対象商品のみを回収することが可能になります。
つまり賞味期限はバーコードに入れなくても、ロット管理というより精密な仕組みで十分にコントロールされているため、
わざわざ一般的なJANコードへ組み込む必要がないのです。
消費者向けバーコードはシンプルさが最優先
私たちが日常で目にする商品バーコードは、レジ処理・在庫管理・物流仕分けを高速かつ正確に行うことを最優先に設計されています。
そのため、読み取る情報は極力シンプルに統一されています。
もし賞味期限や製造日、ロット情報などをすべて詰め込んでしまうと、コードが複雑化し読み取りエラーの発生率が高まります。
また処理時間も増加し、レジ待ちや物流遅延の原因にもなってしまいます。
現在の大量流通社会では、一秒でも速く、ミスなく読み取れることが極めて重要です。
そのためバーコードは「商品識別」という役割に特化し、詳細管理は裏側のシステムで行うという分業構造が採用されています。
つまり賞味期限をあえて一般的なJANコードに含めていないのは欠点ではなく、流通効率と正確性を最大化するための合理的な設計判断だと言えます。
例外:業務用の別バーコードでは期限を符号化できることがある
ここは誤解が多いので補足します。
一般的なJANコードでは賞味期限は読み取れませんが、業務用途ではGS1-128やGS1 DataMatrixなどを使い、
有効期限やロットなどの追加情報を「アプリケーション識別子(AI)」として符号化する運用があります。
たとえばAI(17)は「有効期限」を表し、AI(10)は「バッチ/ロット」を表す、といった形です。
ただしこれは主に医療・物流・業務管理などの用途で、消費者向けの一般的なJANコード運用とは別物です。
スマホで食品のJANを読んで期限が出ないのは、やはり通常どおりの仕様と考えてください。

スマホでバーコードを読み取ってできることと限界
商品情報や口コミは取得できる場合が多い
近年はスマートフォンのバーコード読み取りアプリを使えば、商品をかざすだけで商品名・メーカー・内容量・カテゴリ情報などが瞬時に表示されるケースが増えています。
これはアプリがバーコード番号をもとに、独自のデータベースや通販サイト、口コミサイトなどと連携して情報を検索しているためです。
さらに一部のアプリでは、実際に購入した人のレビューや評価、価格比較の情報まで確認できるようになっており、
買い物前の比較やリサーチツールとして便利に活用されています。
ただしここで表示されている情報は、バーコードに直接記録されている内容ではありません。
あくまで「商品番号」をキーにして、外部データベースから引き出している参考情報です。
そのため、レビューや価格は更新されても、賞味期限のような「個体ごとに変わる情報」を同じ商品番号へ正確にひも付けるのは難しく、
基本的には表示されない(または表示されても保証されない)と考えるのが安全です。
賞味期限が表示されないのは仕組み上当然
バーコード(JAN)は同じ商品すべてに共通で使われる識別コードであり、製造日や賞味期限といった個体差のある情報は通常含まれていません。
例えば同じジュースでも、今朝製造されたものと一週間前に製造されたものでは賞味期限が異なりますが、バーコード番号はどちらも同じです。
このためアプリ側がどれだけ高機能であっても、一般的なJANコードだけを読み取って賞味期限を特定することはできません。
もし期限が見える仕組みがあるとすれば、メーカーや店舗の業務システム側で、別コードや別データと結び付けて管理している特殊な運用に限られます。
「アプリを使えば賞味期限が分かるはず」と考えてしまうのはよくある誤解であり、仕組みを理解すれば表示されないのが当然だということが分かります。
スマホでできるのはあくまで商品そのものの情報確認までであり、賞味期限の確認についてはパッケージ表示を直接見る方法が最も確実なのです。
賞味期限を正確に確認する現実的な方法
パッケージ表示を見るのが最も確実
賞味期限を確認するうえで、最も確実で信頼できる方法は商品パッケージに印字されている期限表示を直接確認することです。
賞味期限・消費期限といった期限表示は、一般にパッケージへ記載され、消費者が目視で確認できるように整理されています。
この表示はメーカーが品質検査や保存試験を行ったうえで設定するため、安全性とおいしさの目安として重要な情報です。
スマホアプリや外部データベースよりも、実際の商品に印字された期限こそが正確な判断の出発点と言えます。
ただし印字場所は商品ごとに異なり、底面・側面・フタ裏・ラベルの縁など目立たない位置にあることも少なくありません。
特にペットボトル飲料やカップ食品は、容器の縁や底に小さく印字されているケースが多いため、購入前や使用前にぐるりと一周チェックする習慣をつけることが大切です。
印字が薄くて読みにくい場合は、光に当てたり角度を変えたりすると見えやすくなることもあります。
見つからないからといってバーコードに頼るより、まずパッケージ全体を丁寧に確認することが最優先となります。
ロット番号からメーカー問い合わせで確認できる場合もある
業務用途や品質トラブル対応などでは、ロット番号や製造番号をもとにメーカーが製造履歴を管理しているケースが一般的です。
これにより、特定の製造日に作られた商品や出荷時期を追跡することが可能になります。
例えば食品リコールが発生した際には、対象となるロット番号が公表され、該当商品だけを回収する仕組みが取られます。
この仕組みこそが、賞味期限や製造日が一般的なJANコードとは別に管理されている代表例です。
理論上は一般消費者でもメーカーのお問い合わせ窓口にロット番号を伝えれば、製造日や期限の情報を確認できる場合があります。
ただしこれは時間と手間がかかるうえ、必ず対応してもらえるとは限らないため、日常の確認方法としては現実的とは言えません。
そのため普段の買い物や家庭での食品管理においては、パッケージ表示を確認する方法が最も早く、確実で、安全な手段となります。
バーコードは商品識別用、賞味期限は印字表示という役割分担を理解して使い分けることが重要です。

店舗や物流では賞味期限をどう管理しているのか
バーコードと在庫管理システムの連携
スーパーやコンビニ、倉庫などの現場では、商品に印刷されたバーコードと、賞味期限情報を別データとして在庫管理システムに登録する形で管理されることがあります。
レジで読み取られるバーコードはあくまで商品識別用ですが、裏側ではその商品にひも付いた期限データがシステム上で管理されます。
入荷時にはスタッフが商品ごとに賞味期限を確認し、在庫管理ソフトへ期限を入力・登録する運用が取られる場合があります。
これにより商品コードと期限情報がシステム上でひも付くため、期限が近い商品の把握や、値引き判断などがしやすくなります。
期限が近づくとアラートを出したり、値引き対象リストを作成したりする機能もあり、人の記憶に頼らず期限管理を支援できます。
大量の商品を扱う店舗ほど、こうした仕組みがミス防止に役立ちます。
つまり店舗では、バーコードは「商品を呼び出す鍵」として使われ、賞味期限そのものはシステム側で管理するという役割分担が基本にあります。
期限切れを防ぐための先入れ先出し管理
賞味期限管理の基本原則として、多くの食品流通現場で先入れ先出し(FIFO:ファーストイン・ファーストアウト)が採用されています。
これは先に入荷した商品から順番に売り場へ並べ、販売していく管理方法です。
新しい商品を奥に、古い商品を手前に配置することで、自然と消費者が期限の近い商品から購入する流れが作られています。
スーパーの棚で「手前取り」が呼びかけられるのも、食品ロスを減らし期限切れを防ぐ狙いとつながっています。
物流倉庫では、入庫日やロットごとに保管エリアを分け、出荷順を期限や入庫順に合わせる運用を行う場合もあります。
人の判断だけに頼らず、ルール化することでミスを減らす工夫です。
このようにバーコードによる商品識別と、期限データ管理+先入れ先出し運用の組み合わせによって、
食品流通は安全かつ効率的に回っています。
まとめ|賞味期限はバーコードではなく表示を確認しよう
バーコードは商品を識別するための仕組みであり、一般的なJANコードは賞味期限を直接読み取る用途には作られていません。
あくまで「どの商品か」を判別するための共通コードであり、個々の商品ごとに異なる日付情報を含める構造には通常なっていないのが現実です。
そのためスマホアプリやバーコードリーダーを使っても、賞味期限が表示されないのは異常ではなく正常な仕様となっています。
アプリで商品情報が出てくる場合でも、それは外部データベースの参考情報であり、実際の期限を保証するものではありません。
賞味期限を正確に知りたい場合は、商品パッケージに印字された表示を直接確認することが最も確実な方法です。
底面や側面、フタ裏など見えにくい位置に記載されていることも多いため、購入時や使用前に一度しっかりチェックする習慣を持つことが大切です。
物流現場や店舗では、バーコードとは別にロット番号や期限データを管理システムへ登録し、アラートや先入れ先出しによって安全管理が行われます。
つまり期限管理はシステム側で行い、バーコード(JAN)は商品識別に特化させるという役割分担が徹底されているのです。
「バーコードを読めば賞味期限が分かるはず」という誤解に惑わされず、期限は表示を見るものという基本を理解しておくことで、
食品の安全管理や無駄なトラブルを防ぐことができます。
日常的に使う仕組みだからこそ正しい知識を持ち、バーコードの役割と賞味期限の確認方法を使い分けていきましょう。
それが安心して食品を利用するための一番確実な方法です。

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