029国番号を使った詐欺電話は本当に存在するのか?
知らない番号からの着信。特に「029」で始まると、「もしかして国際電話?詐欺かも?」と不安になる方も多いかもしれません。結論から言えば、029は日本国内の市外局番であり、正式な国番号ではありません。しかし、この番号が詐欺や迷惑電話に悪用されるケースが報告されています。本記事では、029番号の実態と詐欺の可能性、そしてその対策方法について詳しく解説します。

029は国番号ではなく茨城県の市外局番
まず前提として、国番号(Country Code)はITU(国際電気通信連合)によって管理されており、「029」という国番号は存在しません。日本の国番号は「81」です。
一方、「029」は日本国内、特に茨城県(水戸市、土浦市、つくば市など)で使用されている市外局番です。したがって、「029」で始まる番号からの着信は、国内からのものである可能性が高いのです。
029番号が詐欺に使われるケースも
近年では、市外局番「029」を利用した詐欺電話や迷惑電話の報告が増加しています。特に以下のようなパターンが多いとされています:
- 不審なアンケート調査を装った電話
- 未払い料金の督促を装った音声ガイダンス
- ワン切りによる折り返し誘導型の詐欺
実際に、国民生活センターや総務省にも「029から不審な電話がかかってきた」との相談が寄せられており、番号表示だけでは安全かどうか判断できないのが現状です。

迷惑電話から身を守るには
029で始まる番号であっても、知らない電話番号には安易に出ず、以下の対策を取ることが推奨されます:
- 番号をインターネットで検索:その番号に関する被害情報やクチコミが見つかることがあります。
- 迷惑電話対策アプリの導入:Whoscall、Truecaller、迷惑電話ストップなど。
- 着信拒否の設定:スマートフォンの設定や、キャリア提供のサービスを活用。
また、社内や家庭で「不審な電話を受けた場合の対応ルール」をあらかじめ共有しておくと、被害の未然防止につながります。
なぜ029が国番号に見えるのか?
一部のユーザーが「029が国番号では?」と誤認する背景には、次のような事情があります:
- 国番号「2」で始まる番号の存在(例:南アフリカは27、モロッコは212など)
- スマートフォンの着信表示が「+029」や「0029」のように見えるケース(アプリや端末の仕様)
なお、「0029」などの番号表示は、国際電話識別番号(プレフィックス)に起因している可能性があります。たとえばKDDIの国際通話では「001」、ソフトバンクでは「0061」、ドコモでは「009130」などが使われます。したがって「0029」は何らかの国際電話事業者コードの誤認や表示上の混乱の可能性もあります。
また、最近増えているのがスプーフィング(なりすまし)です。これは発信者番号を偽装して、実際には異なる場所から発信しているにもかかわらず、電話番号を「029」に見せかける手法です。これにより、国内の信頼できる発信元を装い、ユーザーの警戒心を和らげようとする詐欺も確認されています。
まとめ:029番号に惑わされないために
「029」という番号は茨城県を示す国内の市外局番であり、国番号ではありません。ただし、それを悪用する詐欺や迷惑電話の事例は存在します。
不審な電話には出ず、検索・着信拒否・アプリ活用で対策を講じることが重要です。番号表示に惑わされず、冷静に対応することが被害を防ぐ第一歩となります。特にスプーフィングや表示誤認に注意し、「安全な番号かどうかを複数の情報源で確認する」習慣を身につけましょう。
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