【国際電話のかけ方「010」完全ガイド】スマホ・固定電話・ガラケー別にやさしく解説
海外に電話をかけたいと思ったとき、「010」という番号を最初に付ける必要があると聞いて、少し戸惑った経験はありませんか。
国際電話は国内通話と違い、番号の入力ルールを理解していないと、正しい番号を押しているつもりでもつながらないことがあります。
結論から言うと、日本から国際電話をかける場合は、「010」という国際電話識別番号の仕組みを理解してしまえば、決して難しいものではありません。
この記事では、「国際電話 かけ方 010」というキーワードをもとに、010の意味や役割、正しい番号の順番、スマートフォン・固定電話・ガラケーそれぞれからのかけ方までを、初心者にも分かるように丁寧に解説します。
海外に住む家族や友人、仕事の取引先に電話をかける必要がある方は、ぜひ参考にしてください。
国際電話の「010」とは何か
国際電話の番号を調べると、ほとんどの場合「010」という数字が最初に出てきます。
この010は、日本で定められている国際電話識別番号です。
国際電話識別番号とは、「これから国内ではなく海外へ電話をかけます」と電話会社の回線に伝えるための合図のようなものです。
日本国内での通話では、携帯電話同士なら番号をそのまま押せばつながりますが、国際電話では最初にこの合図が必要になります。
010を付けずに海外の番号だけを入力しても、日本の電話網では正しく処理されず、通話は成立しません。
010は日本独自の国際電話識別番号
実は、国際電話識別番号は世界共通ではありません。
日本では「010」が使われていますが、国によっては別の番号が使われています。
たとえば、アメリカでは「011」、ヨーロッパの多くの国では「00」が国際電話識別番号として採用されています。
そのため、日本から国際電話をかける場合は、日本のルールに従って「010」を使う必要があります。
この点を知らずに、海外のサイトで見た番号表記をそのまま入力してしまい、つながらないというケースも少なくありません。
「010」と「＋（プラス）」の違い
国際電話の番号表記では、「010」の代わりに「＋（プラス）」が使われているのを見たことがある人も多いでしょう。
このプラス記号は、国際電話識別番号を省略して表記したものです。
スマートフォンでは、010の代わりに＋を使って国際電話をかけることができます。
たとえば、日本からアメリカへ電話する場合、「010 1 …」と入力しても、「＋1 …」と入力しても、基本的には同じ意味になります。
ただし、固定電話やガラケーでは＋が使えない場合もあるため、010を使ったかけ方を理解しておくことが重要です。
国際電話の基本的なかけ方と番号の順番
国際電話をかける際には、必ず守るべき番号の順番があります。
この順番を間違えると、番号自体は合っていても通話が成立せず、「番号が違います」「この番号は使われていません」といったアナウンスが流れることがあります。
国際電話は、日本国内の電話網から一度海外の回線へつなぐ仕組みになっているため、どの国へ、どの番号に発信するのかを回線側に正しく伝える必要があります。
そのため、国内通話とは違い、決められた入力ルールに従って番号を並べることが重要になります。
ただし、ルール自体は複雑ではなく、順番さえ理解してしまえばとてもシンプルです。
010 → 国番号 → 相手先番号の正しい順番
日本から国際電話をかける場合、番号は次の順番で入力します。
- 010（国際電話識別番号）：日本から海外へ電話をかけることを示す合図
- 相手国の国番号：どの国へつなぐのかを指定する番号
- 相手先の電話番号（市外局番・携帯番号）：実際につながる相手の番号
この順番は、「日本 → 海外 → 相手」という流れを、そのまま番号にしたものだと考えると理解しやすくなります。
たとえば、アメリカ（国番号1）の携帯電話にかける場合は、「010 1 相手の番号」という形になります。
国番号が変わるだけで、イギリスなら44、韓国なら82、中国なら86といったように、どの国にかける場合でも同じ順番で応用できるのが、このルールの特徴です。
一度この並びを覚えてしまえば、国が変わっても迷うことはほとんどなくなります。
市外局番・携帯番号の「0」を外す理由
国際電話で特に多い間違いが、相手先番号の先頭にある「0」をそのまま入力してしまうことです。
多くの国では、この「0」は国内通話専用の番号として使われており、国際電話では不要になります。
国内で電話をかけるときは、市外局番や携帯番号の最初に0を付けることで「国内通話であること」を示しています。
しかし国際電話では、すでに国番号で国を指定しているため、国内用の0は役割を終えます。
たとえば、日本の携帯番号「090」は、海外から見ると「90」になります。
そのため、日本の番号に海外から電話する場合も、「+81 90…」や「010 81 90…」のように、最初の0を外した形で入力されます。
この「先頭の0を外す」というルールは、日本だけでなく多くの国で共通しています。
そのため国際電話では、「国番号を付けたら、相手番号の0は取る」と覚えておくと、入力ミスを防ぎやすくなります。
※相手先番号が「0」から始まる場合は、多くの国で先頭の0（国内通話用の0＝トランクプレフィックス）を外します。ただし、国・地域や番号の種類によって例外があるため、相手の番号表記（＋国番号…）や公式案内もあわせて確認してください。
例外の具体例：たとえばイタリア（国番号39）の固定電話は、市外局番の先頭の0を残してかけるケースが知られています。ローマの固定電話が「06-xxxx-xxxx」の場合、海外からは「＋39 06 xxxx xxxx」（010なら「010 39 06 xxxx xxxx」）のように0を含めてダイヤルします（※一方で、国や番号種別によって扱いは変わるため、相手が案内している表記を優先するのが安全です）。
最初は少しややこしく感じるかもしれませんが、このルールを知っているだけで、国際電話の失敗は大きく減らすことができます。
スマートフォンから国際電話をかける方法
スマートフォンから国際電話をかける場合は、「010」を使う方法と、「＋（プラス）」を使う方法のどちらも選べます。
どちらか一方が特別に正しいというわけではなく、仕組みとしては同じ意味を持っています。
日本国内では010を使う説明が多い一方で、海外では＋表記が一般的なため、両方を理解しておくと状況に応じて使い分けることができます。
010を使って発信する方法
もっとも基本的で分かりやすいのが、010を使ったかけ方です。
スマートフォンの電話アプリを開き、国内通話と同じ画面で番号を入力します。
入力する順番は次の通りです。
- 010（国際電話識別番号）
- 国番号（相手の国を示す番号）
- 相手先番号（市外局番・携帯番号の先頭の0を取ったもの）
たとえば、アメリカ（国番号1）の携帯電話にかける場合は、次のようにダイヤルします。
ダイヤル例：
010 1 202 123 4567
このように、010から始めて国番号、相手先番号を順番に入力し、発信ボタンを押すだけで通話が始まります。
操作自体は国内通話とほとんど変わらないため、初めて国際電話をかける人でも迷いにくい方法です。
「＋（プラス）」を使う場合との違い
スマートフォンでは、010の代わりに「＋（プラス）」を使って国際電話をかけることもできます。
この＋は、「国際電話識別番号を自動的に判別する記号」として機能します。
たとえば、日本では010、アメリカでは011、ヨーロッパでは00といった違いがありますが、＋を使うことでその国ごとの識別番号を意識せずに済むというメリットがあります。
そのため、海外の連絡先やWebサイトでは、電話番号が「＋国番号 …」という形で表記されていることが多くなっています。
スマホで「＋」を入力する手順
スマートフォンで＋を入力する方法はとても簡単です。
電話アプリの番号入力画面で、数字の「0」を長押しすると、「＋」が表示されます。
その＋を010の代わりに使い、続けて国番号と相手先番号を入力します。
たとえば、イギリス（国番号44）の携帯電話にかける場合は、次のようになります。
ダイヤル例：
＋44 7123 456789
この方法は、スマートフォンの連絡先に番号を登録するときにも便利です。
最初から「＋国番号」の形で登録しておけば、日本にいるときでも海外にいるときでも、同じ連絡先からそのまま発信できます。
ただし、固定電話やガラケーでは＋が使えないこともあるため、010を使ったかけ方も必ず覚えておくと安心です。
スマートフォンの場合は、010と＋のどちらでも国際電話がかけられる、という点を理解しておけば、状況に応じて柔軟に対応できるようになります。
固定電話・ガラケーから国際電話をかける方法
固定電話やガラケー（従来型携帯電話）から国際電話をかける場合は、基本的に「010」を使ったかけ方になります。
スマートフォンのように「＋（プラス）」が入力できない機種や、＋に対応していない回線もあるため、010を使う方法を正しく理解しておくことがとても重要です。
特に自宅の固定電話や会社の電話、古いガラケーを使って国際電話をかける場合は、この010方式が標準になります。
固定電話・ガラケーでの010の使い方
固定電話やガラケーから国際電話をかけるときは、次の順番で番号をダイヤルします。
- 010（国際電話識別番号）
- 国番号（相手の国を示す番号）
- 相手先番号（市外局番・携帯番号の先頭の0を外した番号）
受話器を取る、または発信操作をしたあとに、この順番どおりに番号を入力します。
途中で区切る必要はなく、一続きでダイヤルして問題ありません。
たとえば、日本の固定電話からアメリカ（国番号1）の固定電話にかける場合は、次のようになります。
ダイヤル例（固定電話 → アメリカ固定電話）：
010 1 212 123 4567
また、イギリス（国番号44）の携帯電話にかける場合は、次のようにダイヤルします。
ダイヤル例（固定電話・ガラケー → イギリス携帯電話）：
010 44 7123 456789
このとき注意したいのが、相手先番号の先頭にある「0」を必ず外すという点です。
イギリスの携帯番号は国内では「07」から始まりますが、国際電話では「7」から始めます。
固定電話の場合、契約している電話会社や回線の種類によっては、国際電話サービスへの事前申し込みが必要なケースもあります。
初めて国際電話をかける際に「番号は合っているのにつながらない」という場合は、回線自体が国際電話に対応していない可能性があります。
その場合は、利用している電話会社のサポートページや問い合わせ窓口で、国際電話の利用設定が有効になっているかを確認してみるとよいでしょう。
ガラケーでも基本的な操作は同じですが、機種や契約プランによっては国際電話が制限されていることがあります。
特に法人契約や古い料金プランでは、初期設定で国際電話が使えない場合もあるため注意が必要です。
このように、固定電話・ガラケーから国際電話をかける場合は、010を起点にした番号の順番を正しく守ることと、回線の契約状況を事前に確認しておくことが大切です。
これを押さえておけば、スマートフォンがなくても問題なく国際電話をかけることができます。
国際電話でよくある間違いと注意点
国際電話は仕組みさえ理解していれば難しくありませんが、慣れていないとちょっとした入力ミスや思い込みでつながらないことがあります。
ここでは、実際によくある失敗例と、その対処ポイントを整理しておきます。
番号入力ミスで多い失敗例
国際電話で特に多いのが、番号の並びを間違えてしまうケースです。
国内通話の感覚のまま入力してしまうと、正しい番号でも通話が成立しません。
よくある失敗例として、次のようなケースがあります。
-
010を付け忘れる
国番号や相手先番号だけを入力してしまい、国際電話として認識されないケースです。固定電話やガラケーでは特に多く見られます。 -
相手先番号の先頭の0を消し忘れる
市外局番や携帯番号の「0」をそのまま入力してしまい、番号エラーになるケースです。 -
国番号と市外局番の区別がついていない
たとえば「44」が国番号なのに、市外局番だと勘違いしてしまうなど、番号の役割を誤解しているケースです。
これらのミスを防ぐためには、「010 → 国番号 → 相手先番号（0を外す）」という基本ルールを、毎回確認しながら入力することが大切です。
つながらないときに確認すべきこと
番号を正しく入力しているはずなのに、どうしてもつながらない場合は、番号以外の原因が考えられます。
その場合は、次のポイントを順番に確認してみてください。
-
国際電話サービスが契約上有効になっているか
固定電話やガラケーでは、国際電話が初期状態で制限されていることがあります。 -
発信制限や利用制限がかかっていないか
料金未払い、防犯目的の制限、法人回線の制限などが原因の場合もあります。 -
相手側の回線状況
相手の電話が圏外、電源オフ、着信拒否設定になっていることもあります。
これらを確認しても解決しない場合は、利用している電話会社のサポート窓口に問い合わせるのが最も確実です。
「国際電話がつながらない」と伝えると、回線設定や契約内容を確認してもらえます。
国際電話の料金と安くかける方法
国際電話で気になるのが、やはり通話料金です。
国内通話と同じ感覚で長時間話してしまうと、思った以上に料金が高くなることがあります。
ここでは、国際電話の料金の考え方と、できるだけ安くかけるための方法を紹介します。
※国際電話の料金や発信の扱い（どの事業者の国際通話サービスにつながるか）は、契約している回線・通信事業者・オプション設定によって異なります。010でかければ必ず最安になるとは限らないため、事前に公式の料金表や利用可否を確認すると安心です。
キャリアの国際電話サービスを使う場合
日本の携帯キャリア（ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど）や固定電話会社は、それぞれ国際電話サービスを提供しています。
これらを利用した場合、通話料金は国・地域ごとに1分単位で設定されています。
たとえば、同じ国際電話でも、
- アメリカ・カナダなどは比較的安い
- ヨーロッパやアジアは中程度
- 一部の国・地域は1分数百円になる
といったように、国によって料金差があります。
また、キャリアによっては国際電話向けの割引サービスや専用番号が用意されていることもあります。
頻繁に国際電話をかける場合は、公式サイトで料金表を確認したり、割引オプションがないかをチェックしておくと安心です。
通話アプリを使う場合の注意点
国際電話料金を抑えたい場合、通話アプリを利用する方法も有効です。
LINE通話、WhatsApp、FaceTime Audio、Google Meet、Messengerなどは、インターネット回線を使って音声通話を行うため、通常の国際電話料金は発生しません。
これらの通話アプリは、海外との連絡手段としてすでに広く普及しており、家族や友人との日常的な連絡から、簡単なビジネス用途まで幅広く使われています。
特にWhatsAppは、海外では電話番号ベースの連絡手段として一般的に利用されています。
ただし、通話アプリを使う場合には、いくつか注意点があります。
-
相手も同じアプリを利用している必要がある
通話アプリは、基本的に発信者と受信者の双方が同じアプリを使っていなければ通話できません。
相手がアプリをインストールしていない場合は、通常の国際電話を使う必要があります。 -
Wi-Fi環境がないと通信量を消費する
モバイル回線で長時間通話を行うと、データ通信量が増え、通信制限の原因になることがあります。
長時間話す場合は、自宅や職場、カフェなどのWi-Fi環境を利用するのがおすすめです。 -
通信環境によって音質が左右される
インターネット回線が不安定な場所では、音声が途切れたり遅延したりすることがあります。
確実につながる必要がある重要な連絡では、通常の国際電話のほうが安心な場合もあります。
このように、通話アプリは費用面では大きなメリットがありますが、利用条件や通信環境を理解したうえで使い分けることが大切です。
雑談や短時間の連絡は通話アプリ、確実性が必要な連絡は国際電話というように、目的に応じて使い分けると安心です。
まとめ｜010の仕組みを理解すれば国際電話は難しくない
国際電話のかけ方は、一見すると難しそうに感じますが、仕組みを理解してしまえば決して複雑ではありません。
日本から国際電話をかける場合は、「010」という国際電話識別番号を最初に付けること、
そして国番号と相手先番号を正しい順番で入力することが最も重要なポイントになります。
特に、国内通話と同じ感覚で番号を入力してしまうと、
市外局番や携帯番号の先頭の0を消し忘れるといったミスが起こりやすくなります。
この記事で紹介した基本ルールを押さえておけば、
こうした初歩的なトラブルも防ぎやすくなります。
スマートフォンでは＋を使う方法もありますが、固定電話やガラケーでは010が基本になります。
どの端末からでも対応できるように、010のかけ方を一つの共通ルールとして覚えておくと安心です。
国際電話は、特別な人だけが使うものではなく、
海外に住む家族や友人、仕事の連絡など、必要な場面で誰でも使う可能性があります。
この記事を参考に、いざというときにも慌てず、
落ち着いて正しく国際電話をかけられるようになれば幸いです。
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