ヨーロッパの国番号一覧|主要国の国際電話コードとかけ方ガイド
ヨーロッパは多くの国が集まる地域で、それぞれに異なる国番号(国際電話コード)が割り当てられています。日本からヨーロッパの家族や友人、あるいは現地の企業へ連絡する際には、この国番号を正しく理解して入力することが欠かせません。本記事では、ヨーロッパ主要国の国番号一覧から、スマホや固定電話を使った発信方法、料金を節約するコツ、不審な着信への注意点まで、実用的に役立つ情報をまとめて解説します。

ヨーロッパの国番号と国際電話の基本
国番号とは?国際電話に必要な理由
国番号とは、国際電話をかける際に相手の国を識別するための数字のことです。日本から海外に電話する場合、まず日本の国際発信番号「010」を入力し、その後に目的地の国番号を付けて市外局番や加入者番号を続けます。例えばフランスに電話をかける場合は「010-33-…」のように入力します。国番号がなければ通話先の国を特定できないため、必須の情報となっています。
ヨーロッパ地域の国番号の特徴
ヨーロッパの国番号は多くが「3」で始まります。たとえば、イギリスは+44、フランスは+33、ドイツは+49です。一方で、バルト三国や東欧諸国も独自の国番号を持ち、ポーランドは+48、チェコは+420といった具合です。この仕組みは国際電気通信連合(ITU)が定めた「E.164」という国際規格に基づいています。
西ヨーロッパの国番号
- フランス:+33
- ドイツ:+49
- イギリス(英国):+44
- アイルランド:+353
- ベルギー:+32
- オランダ:+31
- ルクセンブルク:+352
- スイス:+41
- オーストリア:+43
- モナコ:+377
- アンドラ:+376
- リヒテンシュタイン:+423
- ジブラルタル:+350
南ヨーロッパの国番号
- イタリア:+39(市外局番の0を保持)
- スペイン:+34
- ポルトガル:+351
- ギリシャ:+30
- マルタ:+356
- サンマリノ:+378
- バチカン市国:実務上は+39(ローマ06)、公的には+379
- クロアチア:+385
- スロベニア:+386
- ボスニア・ヘルツェゴビナ:+387
- モンテネグロ:+382
- セルビア:+381
- 北マケドニア:+389
- アルバニア:+355
- コソボ:+383
北ヨーロッパの国番号
- スウェーデン:+46
- デンマーク:+45
- フィンランド:+358
- ノルウェー:+47
- アイスランド:+354
- エストニア:+372
- ラトビア:+371
- リトアニア:+370
- フェロー諸島:+298(デンマーク王国だが独自国番号)
東ヨーロッパの国番号
- ポーランド:+48
- チェコ:+420
- スロバキア:+421
- ハンガリー:+36
- ルーマニア:+40
- ブルガリア:+359
- モルドバ:+373
- ウクライナ:+380
- ベラルーシ:+375
- ロシア:+7
- ジョージア:+995
- アルメニア:+374
- アゼルバイジャン:+994
補足(地域番号と注意点)
- ガーンジー・ジャージー・マン島:国番号は英国と同じ+44を利用(市外局番で識別)。
- バチカン市国:通常は+39-06帯を使用、+379は特殊用途。
- イタリア:市外局番の0を保持する特殊例。
日本からヨーロッパへ国際電話をかける方法
スマホで「+」を使った発信方法
スマートフォンで国際電話をかけるときは、ダイヤル画面で「0」を長押しして「+」記号を表示させます。そのあと国番号(例:フランスなら33)を入力し、市外局番(先頭の0を省略)と加入者番号を続けて入力します。例えばパリの番号「01-23-45-67-89」へかけるなら「+33-1-23-45-67-89」と入力します。電話帳にこの形式で登録しておくと、国内外どちらでも同じ番号で発信できて便利です。
ガラケーから「010」を利用する場合
従来型携帯電話(ガラケーなど)から国際電話をかける際は、まず「010」(日本の国際発信番号)を入力します。そのあと国番号を入れ、市外局番(先頭の0を除く)→加入者番号の順で入力します。例えばロンドンの市内番号「020-1234-5678」にかける場合は「010-44-20-1234-5678」となります。ガラケーは通話アプリが使えないことが多いため、通話料が高くなる点に注意が必要です。
固定電話でキャリア選択番号を利用する場合
固定電話から発信するときは、任意でキャリア選択番号を冒頭につけて発信事業者を指定できる仕組みがあります。現在確認できる事業者番号には以下があります:
- 001:KDDI 国際電話サービス → ただし「001 Kokusai Mobile Talk」は 2022年3月31日で終了しています。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}
- 0033:NTTコミュニケーションズ 国際通話サービス(現行)
- 0061:SoftBank Telecom 国際電話サービス
このキャリア番号を使う場合、次のような形式となります:キャリア番号-010-国番号-市外局番(先頭0省略)-加入者番号。
例:フランス・パリの番号「01-23-45-67-89」へNTT経由でかけるなら 0033-010-33-1-23-45-67-89
。KDDI経由なら 001-010-33-1-23-45-67-89
。
キャリア番号を省略すると契約中の電話会社が自動的に使われます。
現在使えない/終了したサービスについての注意
- 001 Kokusai Mobile Talk(KDDI):モバイル/携帯向けの国際通話割引サービスですが、2022年3月31日をもって終了しています。新しい方法としては au International Calling Service 等が案内されています。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}
- 公衆電話からの国際ダイヤル(KDDI Public Phones):このサービスも終了が発表されています(2023年12月31日付け)。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
固定電話と携帯電話にかける際の注意点
固定電話にかける場合の番号例
固定電話にかける場合、市外局番の先頭の0を除いて入力します。例えばフランス・パリの番号「01-23456789」にかける場合、日本からは010-33-1-23456789、スマホでは+33-1-23456789となります。
携帯電話にかける場合の番号例
携帯電話番号も同じく先頭の0を外して入力します。イギリスの携帯番号「07123-456789」にかける場合は、010-44-7123-456789、スマホなら+44-7123-456789です。携帯は通話料金が高めになることがあるため注意が必要です。
ヨーロッパへの国際電話料金と節約方法
大手キャリアの通話料金目安
日本の大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)を通じてヨーロッパに国際電話をかけるときの費用は、国・地域・相手の電話回線(固定電話・携帯電話)などにより変わります。例えばドコモの「WORLD CALL 国際電話」サービスでは、ヨーロッパの国への通話が30秒毎課金で、昼間・夜間・休日で料金が異なりますが、1分あたりおよそ100〜130円前後になるケースが確認できます。NTTコミュニケーションズの国際電話料金表でも、ヨーロッパ主要国への国際通話は1分あたり100〜150円台が多い設定です。長時間通話になると料金が積み重なりますので、緊急時や短時間の用件に限定するなど注意が必要です。
国際電話カードやIP電話サービスの活用
通話コストを大きく抑える方法として、国際電話カードやIP電話サービスがあります。例えばブラステルの料金表を見ると、固定電話・携帯電話ともにヨーロッパへの発信で、1分あたり数十円〜100円以下となるプランが複数用意されており、6秒課金など細かめの課金単位のものもあります。通話アプリを使ったIP電話や、050番号を使うIP電話サービスでは、インターネット回線を経由するため、きちんとしたネット環境があれば通話品質も確保しつつコストを抑えられます。
通話アプリ(WhatsApp・Viber・Rebtel 等)による格安通話
現在、多くの人が通話アプリを利用して国際通話をしています。WhatsApp や Viber、Rebtel などは、ユーザー同士であれば無料通話が可能ですし、相手が普通の固定電話や携帯電話番号を持っている場合には、有料クレジットを購入することで非常に低料金で発信できるオプションがあります。たとえば Rebtel では国によって異なりますが、ヨーロッパ主要国向け通話が 1 分あたり十数円〜数十円台になることがあります。Wi-Fi や高速モバイル回線を使えば音切れや遅延も抑えられるため、コストパフォーマンスが高い方法です。
節約の具体的なコツと注意点
- 発信時間を夜間や深夜にする:キャリアによっては昼間が高く設定されており、夜間/深夜帯の割引があることがあります。
- 固定回線 vs 携帯回線を確認する:固定電話あての方が安いことが多いので、相手が固定電話を持っていればその番号を使ってもらうよう調整できるならそうする。
- 通話アプリを併用する:Wi-Fi利用時にアプリ通話を使うことで、キャリア国際電話を使う頻度を下げられます。
- 通話カードの残高管理・課金単位を確認する:6秒課金、30秒課金、1分課金など課金単位によって実際のコストが変わるため、カード購入前に料金表の小さな注意書きを確認する。
信頼できる情報ソース
- ブラステル 料金表 ― ヨーロッパ向け国際通話料金が国ごとに掲載されています。
- NTT コミュニケーションズ 国際電話料金表 ― 固定電話・携帯電話への通話料金例が記載。
- ドコモ WORLD CALL 国際電話 通話料案内 ― 日本から海外(ヨーロッパを含む)への通話方法と料金確認ができます。
ヨーロッパからの不審な着信に注意
「+3」から始まるワン切りや迷惑電話の事例
ヨーロッパの国番号は多くが+3で始まるため、不審な着信もこの形式を取ります。特に深夜や短いワン切り着信には注意が必要です。
高額請求につながる折り返し発信のリスク
不審な番号に折り返し電話をかけると、プレミアム番号に誘導され高額請求が発生するリスクがあります。見覚えのない番号からの着信には折り返さないことが安全です。
不審な着信を受けたときの正しい対処法
不審な番号からの着信は出ない、折り返さないことが基本です。必要であればネット検索で番号を調べ、迷惑電話として登録・ブロックしておくと安心です。
まとめ|ヨーロッパの国番号を理解して安全・安心に国際電話を利用する
ヨーロッパ各国の国番号はビジネスや観光、留学などで必須の知識です。固定電話と携帯電話では入力方法に違いがあり、また通話料金もキャリアやサービスによって大きく異なります。正しい番号入力のルールを理解し、国際電話カードや通話アプリを活用することで、コストを抑えながら安心して国際電話を利用できます。
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