805は国番号ではない
805という番号を見かけたとき、それが国番号なのかどうか、不安に思ったことはありませんか?この記事では、805が本当に国番号なのか、それとも別の意味を持つ番号なのかについて、わかりやすく説明します。
まず結論から言うと、805は「国番号」ではありません。これは、アメリカ合衆国カリフォルニア州の一部地域で使用されている市外局番の一つです。つまり、805から始まる番号は、国際電話の発信先である国を示す番号(国番号)ではなく、アメリカ国内での地域を示す番号なのです。
なぜ805が国番号と誤解されるのか
その理由のひとつは、スマートフォンの表示方法や、SMSやSNSなどのメッセージアプリでの番号表記にあります。たとえば「+1 805-XXX-XXXX」のような番号を見ると、多くの人が「+805」という国番号だと誤解してしまうことがあります。しかし、国番号は「+1」がアメリカ・カナダを示し、その後の「805」は地域コードでしかありません。
実際、ITU(国際電気通信連合)によって割り当てられている国番号のリストにも、805という番号は存在しません。800番台で存在する主な国番号には、たとえば850(トルクメニスタン)、852(香港)、855(カンボジア)、886(台湾)などがありますが、805はこの中に含まれていません。
805を使った不審なメッセージや電話に注意
また、805という番号を使って不審なSMSや電話がかかってくることもあり、これがまた誤解を生む原因となっています。特に「805」から始まる番号で、「荷物の不在通知」「未払い料金の催促」など、不安をあおるようなメッセージが届いた場合、多くの人が「海外からの怪しい連絡では?」と心配してしまうのです。
このようなケースでは、電話番号検索サイトなどを使って番号の信頼性を調べることが有効です。また、もしSMSなどで不審なリンクが貼られている場合は、絶対にクリックせず、まずはその番号をインターネットで調べることをおすすめします。

国際電話の正しいかけ方
国際電話をかける場合の手順を知っておくことも、誤解を防ぐうえで大切です。日本からアメリカに電話をかけるときは、次のような形式になります:
- 010(国際発信番号)
- 1(アメリカの国番号)
- 805(市外局番)
- 電話番号
つまり、「010-1-805-XXX-XXXX」のようにかけるのが正しい形式です。
805番号が使われる実際の場面
805という市外局番は、アメリカのカリフォルニア州の中でも、特にサンタバーバラ、サンルイスオビスポ、ベンチュラ郡といった地域で利用されています。これらの地域には、観光地や大学、ビジネス拠点も多く、国際的な通信が日常的に行われている背景もあります。
そのため、日本から旅行やビジネスでこれらの地域とやり取りする場合には、805の番号を使うことが十分あり得ます。こうした番号が電話帳やメール、名刺などに記載されていたとしても、それはあくまで「アメリカの一地域の番号」に過ぎないため、不安に感じる必要はありません。
スパム防止のためにできること
近年では、国際電話を装った詐欺や迷惑行為が急増しており、805に限らずさまざまな番号が使われています。そのため、こうした被害を防ぐためには、いくつかの対策を講じることが大切です。
- 知らない番号からの着信には安易に出ない
- SMS内のリンクはクリックしない
- 番号を検索して迷惑報告の有無を確認する
- 必要であれば通信キャリアに通報・相談する
これらを習慣化することで、怪しい番号に惑わされるリスクを大きく減らすことができます。
805と他の国番号との違いを理解する
最後に、805が国番号でないことをより確実に理解するために、実際の国番号の一部を一覧で確認してみましょう。
- 81:日本
- 44:イギリス
- 49:ドイツ
- 1:アメリカ・カナダ
- 61:オーストラリア
- 86:中国
このように、国番号はITUが公式に割り当てた番号であり、805のような市外局番とはまったく別の体系で管理されています。
正しい知識で冷静な対応を
805という番号が国番号ではないという事実を知っていれば、不審な着信やSMSに対しても冷静に対応することができます。必要以上に不安になることなく、正しい情報に基づいて行動することが大切です。
国際電話や番号に関する情報は、総務省や通信事業者の公式ページ、ITUの公式発表など、信頼できる情報源から確認することをおすすめします。ネット上には誤情報も多いため、しっかりと確認する姿勢が重要です。

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