805の国番号は本当に存在しないのか?知っておくべきこと
スマートフォンに「+805」から始まる電話番号が表示され、「これってどこの国?」と驚いたことはありませんか?
実は「805」という国番号は正式には存在しません。
それにもかかわらず、「+805」や「0805」といった不審な番号から着信するケースが多発しています。
この記事では、その正体や注意点、そして安全に対処するための方法をわかりやすく解説します。
国番号805とは?まずは結論から
まず結論から言うと、国番号「805」は存在しません。
国番号とは、国際電気通信連合(ITU)が各国に正式に割り当てている番号のことで、日本は「+81」、アメリカは「+1」、韓国は「+82」などが代表的です。
しかし、公式な国番号一覧の中に「+805」という番号は含まれていません。
・「805」は実在する国番号ではない
「+805」は、どの国にも割り当てられていない番号です。
国際電話の仕組みでは、番号の最初の「+」が国際発信を意味し、その後に続く数字で国を判別します。
たとえば「+81」は日本、「+850」は北朝鮮、「+86」は中国です。
つまり「805」は正式な国コードではなく、詐欺や迷惑電話で悪用される「偽の国番号」と考えられます。
・国番号の仕組みと割り当てルール
国番号はITU(国際電気通信連合)が管理しており、地理的に次のような区分があります。
- 1:北アメリカ地域(アメリカ・カナダなど)
- 2:アフリカ地域
- 3・4:ヨーロッパ地域
- 5:中南米地域
- 6:東南アジア・オセアニア地域
- 7:ロシア・旧ソ連地域
- 8:東アジア地域(日本・中国・韓国など)
この中で「805」が該当する国は存在しません。
したがって、もしスマホに「+805」からの着信があった場合、それは詐欺目的の不正番号である可能性が非常に高いです。
なぜ「+805」から電話がかかってくるのか?
「+805」や「0805」などの番号からかかってくる電話の多くは、国際ワン切り詐欺と呼ばれる手口です。
一度だけワンコールして切り、折り返し電話をさせることで高額な通話料を発生させる仕組みです。
・ワン切り詐欺の仕組み
相手は短時間で多数の番号に自動発信し、「着信があった」と思わせて折り返しを誘います。
折り返すと国際料金が適用され、1分あたり数百円〜数千円が課金されるケースもあります。
特に「+805」「+881」「+870」などは、実際には衛星電話網を悪用した架空番号であることも確認されています。
・SMSや不審なリンクにも注意
最近では、「あなたの荷物が届いています」「支払いを確認してください」といったメッセージに「+805」発信の番号が添付されるケースもあります。
これらはフィッシング詐欺やマルウェア感染を狙ったもので、クリックや返信は厳禁です。
・実際の被害例
SNS上では「+805」から着信があり、折り返したら通話料が1万円を超えたという報告もあります。
また、折り返し後に個人情報を聞き出されるケースも報告されています。
不明な番号からの着信には絶対に応答せず、折り返さないようにしましょう。
国番号の正しい調べ方
不審な番号を見かけたときは、信頼できる公式情報源を使って確認することが大切です。
誤ったサイトや詐欺リンクに誘導されないよう、以下のような安全な方法でチェックしましょう。
-
ITU(国際電気通信連合)公式サイト:
世界各国の正式な国番号が公開されています。
👉
ITU公式「国番号リスト(International Numbering Resources)」
-
日本の通信会社の公式ページ:
NTT・KDDI・ソフトバンクなどの各社が国番号一覧を掲載しています。 -
信頼できる国番号検索サイト:
一般ユーザーにも使いやすい検索サイトがあります。
また、似た番号と混同しやすいので注意が必要です。
たとえば「+850」は北朝鮮、「+81」は日本ですが、
数字が近いため「805」と誤って認識する人も少なくありません。
このように、1桁違いで詐欺番号に見えるケースもあるため、
必ず公式サイトで確認してから対応するようにしましょう。
不審な国番号からの着信に遭遇したときの対処法
- 出ない・折り返さない:不明な国番号からの着信には応答せず、無視するのが基本。
- キャリアへ報告:NTTドコモやau、ソフトバンクでは迷惑電話報告窓口を設置しています。
- 迷惑電話対策アプリの導入:「Whoscall」や「迷惑電話ブロック」などのアプリで自動検出が可能。
特に、複数回同じ番号からかかってくる場合は、詐欺グループによる機械発信の可能性があります。
ブロック設定や迷惑電話登録を行い、再発を防ぎましょう。
国際電話の仕組みを知っておこう
日本から海外に電話をかける場合は、国際プレフィックス番号「010」を押してから国番号を入力します。
たとえば、アメリカへは「010-1-XXX-XXXXXXX」、韓国へは「010-82-XX-XXXXXXX」となります。
スマートフォンの場合は、「+」を入力することで同じ効果があります。
この仕組みを理解しておけば、怪しい番号の判別もしやすくなります。
まとめ|「805」からの電話は出ない・かけ直さない
「805」という国番号は存在しません。
したがって「+805」や「0805」からの着信は、詐欺・迷惑電話の可能性が非常に高いと考えられます。
うっかり折り返すと高額な通話料や個人情報漏えいにつながるおそれもあります。
もし心配な場合は、キャリアや警察に相談し、記録を残しておくことが大切です。
正しい知識を持って、安心・安全にスマートフォンを利用しましょう。


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