結論:ドミニカ共和国とドミニカ国は別の国で国番号も異なる
「ドミニカ」と聞くと、多くの人は1つの国を思い浮かべがちですが、実際にはドミニカ共和国とドミニカ国という全く別の国があります。国番号も異なるため、国際電話をかける際には混同しないことが重要です。
- ドミニカ共和国(Dominican Republic): 国番号は +1-809 / +1-829 / +1-849
- ドミニカ国(Dominica): 国番号は +1-767
どちらもカリブ海地域にありますが、地理・文化・言語も異なる国です。まずはそれぞれの国の特徴と国番号を整理しましょう。


ドミニカ共和国の国番号と特徴
国番号は「+1-809」「+1-829」「+1-849」
ドミニカ共和国はカリブ海にある国で、国番号は北米の番号体系に含まれています。そのため、アメリカやカナダと同じ「+1」を使い、その後に地域番号(809、829、849)が続くのが特徴です。
カリブ海の人気観光地としての特徴
観光資源が豊富で、特に首都サントドミンゴやリゾート地プンタカナが有名です。日本からの旅行者やビジネス渡航も増えており、現地のホテルや企業に電話をかける機会があります。
電話番号の体系と市外局番の扱い
ドミニカ共和国では都市ごとに市外局番を使う仕組みではなく、3つのコード(809、829、849)が全国で使われています。つまり、相手の番号が「809」で始まる場合も「829」や「849」の場合も、同じ国内通話エリアに属します。
ドミニカ国の国番号と特徴
国番号は「+1-767」
一方のドミニカ国(Dominica)は小アンティル諸島に位置する島国で、国番号は+1-767です。同じく「+1」から始まりますが、末尾の「767」で区別されます。
小アンティル諸島に位置する自然豊かな国
ドミニカ国は「カリブ海の自然島」と呼ばれるほど手つかずの自然が残されており、観光資源としても注目されています。首都はロゾーで、英語が公用語です。
番号の仕組みと利用例
番号体系は北米番号計画(NANP)に含まれており、国内表記の番号を国際形式に変換することで通話できます。たとえば「767-XXXXXXX」という番号が与えられています。
日本からドミニカ共和国・ドミニカ国へ電話する方法
固定電話・ガラケーからのかけ方
日本の固定電話や従来型のガラケーから国際電話をかける場合は、まず国際電話識別番号(プレフィックス)「010」を入力します。その後に国番号を続け、相手先番号を入力します。ドミニカ共和国とドミニカ国は同じ「+1」エリアに属しますが、後ろに続く地域コードが異なるため、必ず確認が必要です。
- ドミニカ共和国:「1-809」「1-829」「1-849」
- ドミニカ国:「1-767」
例:ドミニカ共和国宛 → 010-1-809-XXXXXXX
例:ドミニカ国宛 → 010-1-767-XXXXXXX
固定電話やガラケーからかける際は、必ず「010」を冒頭に付け忘れないことが重要です。
スマホからのかけ方(「+」の入力方法)
スマートフォンでは「0」を長押しすると「+」が入力できます。この「+」は国際発信を意味し、日本の「010」と同じ役割を持ちます。そのため、スマホからの発信は以下のように非常にシンプルです。
- ドミニカ共和国:+1-809-XXXXXXX / +1-829-XXXXXXX / +1-849-XXXXXXX
- ドミニカ国:+1-767-XXXXXXX
例えば、ドミニカ共和国のサントドミンゴ市内の携帯番号に発信する場合は「+1-829-XXXXXXX」と入力します。ドミニカ国の首都ロゾーにある固定番号なら「+1-767-XXXXXXX」となります。
特にスマホでは連絡先を「+国番号」形式で登録しておくと、海外渡航時に現地SIMカードへ切り替えてもそのまま利用できるため非常に便利です。
電話帳に登録する際の国際表記
頻繁にやり取りをする相手は、必ず「+国番号」形式で登録しましょう。これにより、日本国内からでも現地からでも同じ番号で利用できます。
- ドミニカ共和国の携帯宛 → +1-809-XXXXXXX
- ドミニカ国の固定宛 → +1-767-XXXXXXX
この形式で登録しておくと、番号の入力ミスを防げるだけでなく、ワン切り詐欺など不審な着信があったときにも国番号から発信元をすぐ確認できるという利点もあります。
ダイヤル例|ドミニカ共和国・ドミニカ国それぞれの場合
ドミニカ共和国の固定電話・携帯への例
ドミニカ共和国の国番号は「+1」で、地域コードとして「809」「829」「849」が使われます。相手の番号が「809-123-4567」だった場合、日本からの発信例は以下の通りです。
- 固定電話から:010-1-809-123-4567
- ガラケーから:010-1-809-123-4567(固定と同じ手順)
- スマホから:+1-809-123-4567(「0」を長押しして「+」を入力)
スマホでは「+」を使うのが一般的で、固定・ガラケーでは「010」を利用するのが基本です。
ドミニカ国の固定電話・携帯への例
ドミニカ国(Dominica)の国番号は「+1-767」です。相手の番号が「767-123-4567」だった場合の発信例は以下の通りです。
- 固定電話から:010-1-767-123-4567
- ガラケーから:010-1-767-123-4567(固定と同じ手順)
- スマホから:+1-767-123-4567
ドミニカ共和国と国では国番号が異なるため、かけ間違いには注意が必要です。国番号を確認してから発信しましょう。
ドミニカから日本へかける場合
日本の国番号「+81」の使い方
ドミニカ共和国・ドミニカ国のどちらから日本へかける場合も、国番号「+81」を使います。例えば東京の番号「03-XXXX-XXXX」にかける場合は「+81-3-XXXX-XXXX」となります。
市外局番の「0」を外すルール
日本の市外局番の「0」は国際発信では不要です。「090-XXXX-XXXX」なら「+81-90-XXXX-XXXX」と入力します。
国際通話料金の目安
固定電話宛ての料金相場
日本の固定回線からドミニカ共和国やドミニカ国の固定電話に発信する場合、料金は1分あたり70〜100円が目安です。固定回線は音声品質が比較的安定しているため、ビジネスの打ち合わせや長時間の通話にも適しています。例えば30分間の会議を行うと、合計で2,000〜3,000円程度かかる計算になります。企業契約によっては国際通話プランが用意されており、それを利用すればさらに割安で発信できるケースもあります。
携帯電話宛ての料金相場
携帯電話宛ての通話は割高で、1分あたり200〜400円となることも少なくありません。キャリアによっては30秒単位で課金されるため、短時間の通話でも料金が高くなりやすい点に注意が必要です。例えば10分の通話をした場合、2,000〜4,000円になることもあり、緊急時を除けば避けたい手段といえます。
発信端末ごとの料金イメージ
- 固定電話から発信:固定宛ては比較的安価(70〜100円/分)、携帯宛ては200円以上/分。
- スマホから発信:キャリア直通の場合、固定宛てで100円前後/分、携帯宛てで200〜400円/分。
- ガラケーから発信:料金体系はスマホとほぼ同じで、携帯宛ては非常に割高。無料アプリが使えないため選択肢が限られる。
スマホやガラケーからの直通発信は利便性がある一方でコストが高く、特に携帯宛てでは注意が必要です。
キャリア直通と通話アプリ・IP電話の料金比較
携帯キャリア直通での発信は利便性が高い反面、最もコストがかかります。そのため、通話アプリやIP電話サービスを上手に使うことで大幅な節約が可能です。
- LINE・WhatsApp:相手も同じアプリを利用していれば完全無料。Wi-Fi環境なら通信費もかかりません。
- Viber Out:アプリ間は無料、相手の固定や携帯番号宛てでも1分数十円に抑えられます。
- 050番号サービス(050 plus、SMARTalkなど):固定宛てで1分20〜30円程度。携帯宛てもキャリア直通より大幅に安価。
例えばLINEを利用すれば完全無料、SMARTalkを利用すればドミニカ共和国の固定宛て1分20円程度で通話可能です。キャリア直通と比べて、10分通話しただけで数千円の差が出ることもあります。
料金比較のまとめ
発信端末 | 固定電話宛て | 携帯電話宛て |
---|---|---|
固定電話 | 70〜100円/分 | 200〜300円/分 |
スマホ(キャリア直通) | 100円前後/分 | 200〜400円/分 |
ガラケー | 100円前後/分 | 200〜400円/分 |
アプリ・IP電話 | 20〜30円/分(無料の場合も) | 20〜50円/分(直通より安価) |
結論:固定電話宛ては固定回線かIP電話が経済的、携帯宛てはアプリや050サービスを活用するのが最も効果的です。
料金を抑える方法
無料通話アプリ(WhatsApp・LINE・Viberなど)の活用
最も手軽でコストをゼロにできる方法が無料通話アプリの利用です。特にWhatsAppは中南米やカリブ地域で非常に普及しており、ドミニカ共和国やドミニカ国の相手ともつながりやすいのが特徴です。日本人同士ならLINEが便利で、家族や友人とのやり取りに最適です。さらにViberは「Viber Out」という番号発信サービスを備えており、相手がアプリを持っていなくても割安で国際発信できます。
- Wi-Fi環境で利用すれば通信費もゼロ。
- アプリ間通話は完全無料で、長時間の利用も安心。
- 中南米圏ではWhatsApp、アジア圏ではLINEなど、相手の利用状況に合わせて選ぶのが効果的。
050番号やIP電話サービスの利用
相手がアプリを利用していない場合や、固定電話・携帯番号に直接かけたい場合は、050番号/IP電話サービスがおすすめです。これを使えば、キャリア直通よりも圧倒的に安価になります。
代表的なサービスと料金イメージ:
- 050 plus(NTTコミュニケーションズ):月額基本料あり。固定宛てで1分20〜30円程度。音質が安定している。
- SMARTalk:月額基本料なし。アプリを入れてクレジットをチャージして使う方式。利用分だけ課金されるのでライトユーザー向け。
- My 050:KDDI系サービス。クレジット制で、携帯宛てもキャリア直通より安価。
利用方法はとてもシンプルです。アプリをインストール → アカウント作成 → クレジットカードなどでチャージ → 通常の電話アプリのように番号を入力して発信、という流れで使えます。番号は「050」で始まるIP番号が割り当てられるため、日本国内でも国際でも同じ番号で利用可能です。
携帯キャリアの国際通話オプションを確認
ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアは、国際通話用のオプションを提供しています。対象国にドミニカ共和国(+1-809など)やドミニカ国(+1-767)が含まれていれば、割引料金や定額プランを利用できます。
- ドコモ:「WORLD CALL」など。対象国なら大幅割引。
- au:国際通話パックあり。通話料を一定時間まで定額化できる。
- ソフトバンク:国際電話サービス。国別料金表を事前に確認しておくと安心。
頻繁に国際通話する人は、まず自分の契約プランでドミニカ両国が対象かを確認するのが大切です。対象外の場合は直通だと非常に割高になるため、アプリや050サービスを組み合わせる方が無難です。
端的にコスト削減の手順まとめ
- 相手もアプリ利用可能:LINE・WhatsApp・Viber → 無料で通話。
- 相手がアプリ未利用:050番号/IP電話サービスで固定宛て20〜30円/分に。
- 定期的に通話する人:携帯キャリアの国際通話オプションを検討。
結論:まずは無料アプリ、それが無理なら050/IP電話、さらに長期利用ならキャリアオプション。この順序で選べば、ムダなく確実に電話料金を抑えることができます。
注意すべきポイント
ドミニカ共和国とドミニカ国を混同しない
同じ「ドミニカ」という名前ですが、国も国番号も異なります。発信前に必ず確認しましょう。
不審な「+1-809」や「+1-767」からの着信に注意
これらの番号からの着信は正規の国際電話の可能性もありますが、国際ワン切り詐欺の場合もあります。心当たりのない着信には注意してください。
詐欺やワン切り電話のリスク
特に「+1-809」宛の詐欺は過去に多発しています。怪しい番号からの着信に折り返すのは避け、正規の相手先かどうか確認してから対応することが大切です。
まとめ|国番号を正しく理解してドミニカへの国際電話を安全に利用しよう
「ドミニカ」と呼ばれる2つの国はドミニカ共和国(+1-809/+1-829/+1-849)とドミニカ国(+1-767)です。どちらも「+1」で始まるため混同しやすいですが、実際には別の国です。日本から発信する際は「010」または「+」の後に正しい国番号を入力し、料金面ではアプリやIP電話を活用すると経済的です。詐欺や不審な着信にも注意して、安全に国際電話を利用しましょう。
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