お月見の由来とは?お供えは?行事や昔話は?

お月見
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 2018年7月28日、台風の影響を受けなかった地域では、早朝3時30分ごろから皆既月食が見られました。
 満月が地球の影に入って赤銅色になり、その影響で地球に大接近していつもより大きく輝いている「火星」も見ることができました。
 皆既月食と火星との競演も素敵ですが、毎月の満月を楽しむ「お月見」も捨てがたい日本文化です。
 とりわけ、澄んだ空気を通して見る仲秋の名月が、一年中で一番美しいといわれています。
 今年の「仲秋の名月」は9月24日(月)です。
 お月見の由来や、お供えの意味、お月見に関する行事や昔話などを知って、あなたも「お月見」を楽しみませんか。

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お月見の由来

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 「お月見」とは、主に満月を眺めて楽しむことで、中国の唐の時代の観月の宴「仲秋節」に由来します。  
 中国では、陰暦の7・8・9月を秋とし、それぞれ、初秋・仲秋・晩秋、と言いました。そして、空気が澄んで一年でもっとも明るく美しいとされる「仲秋の満月」を拝み、愛でる習わしがありました。
 日本に伝わったのは平安時代と言われ、平安貴族たちが、欠けても満ちる月を生や不死の象徴と考え、詩歌に詠んで楽しみました。
 江戸時代になって、秋は、農作物の収穫期とも重なることから、豊作を祈り喜ぶ収穫祭を行う日として、庶民にも親しまれ、一般家庭にもお月見が定着していきました。
 縄文時代の人々も、新月から満月を常に繰り返す「月」に生命の再生を感じたらしく、縄文土器にも月の満ち欠けを表現したデザインが見られるそうです。

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お月見のお供え

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 お月見にお供えものをするのは、月を愛し楽しむだけでなく、月が信仰の対象でもあったからです。
 収穫を祝い感謝するという意味で、収穫物をお月様にお供えするようになりました。旬の野菜や果物を供えます。 
 月見団子は、穀物の収穫に感謝し、米を粉にして丸めて作ったのが月見だんごのはじまりで、満月に見立てて、物事の結実を表しています。一般的には丸ですが、関西には里芋のような形のものもあります。十五個の団子を積み上げるのは、ピラミッドと同じように、高い空を指向しているからだそうです。
 ススキは、本来は稲穂を供えたいのですが、時期的に稲穂がなかったため、稲穂に似たススキを供えるようになったといわれています。
 また、ススキの鋭い葉が魔除けになるとされ、お月見のあと軒先に吊るしておく風習もあります。五月の菖蒲を思い浮かべますね。
 さらに、秋の七草を供えることもありますが、野原や庭に咲いている季節の野草も潤いがあります。

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お月見の行事や昔話

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 「お月見」にまつわる行事に、「お月見泥棒」があります。これは、各地で行われている、子どもたちの「お月見イベント」の一つです。「だんご盗み」「だんご刺し」「だんご突き」など、地域によって呼び名が異なりますが、仲秋の名月に飾られているお供え物を、この日に限り盗むことが許されていました。
 子どもたちは、竿のような長い棒の先に釘や針金をつけ、そこにお団子をひっかけて盗むというものです。
 子どもたちは、月からの使者と考えられていたからです。お供え物をする側も、縁側などの盗みやすい位置にお供えするなど、工夫していたようです。現在では、「お月見くださーい」などと声をかけて各家を回り、お菓子をもらう習慣が残っているところもあるようです。ハロウィンに似ていますね、
 月の暗い影をウサギに見立てて「お月さまにはウサギがいる」というお話があります。次の話もその一つです。
 昔、月の神様が老人の姿になって旅をしていましたが、深い森の中で道に迷い、食べるものもなくなってしまいました。森の動物たちは、それぞれ食べ物を探しに出かけました。熊は、蜂蜜を見つけてきました。猿は、木の実を集めてきました。狸は、キノコを採ってきました。ところが、兎は何も見つけることができませんでした。
 「私は何も見つけることができませんでした。どうぞ私を食べてください」と焚火の中に飛び込んでしまいました。
 神様は、兎を月に昇らせました。それで、兎は今も月の神様に食べさせる餅をついています。

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まとめ

 「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の鮮明な画像を送ってきました。岩石の採取もま近です。月面を走行して調査を行う競争に各国が参加しています。このように科学的に宇宙を探究する研究は日進月歩で進んでいます。なんと素晴らしい事でしょう。
 一方、今年も、仲秋の名月が近づいています。地球から満月を眺めて安らぎのひと時を過ごすのも、また一興ではありませんか。

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