絵の具で肌色を作る方法|白・赤・黄・茶色を使った自然な混ぜ方を解説
絵の具で肌色を作る基本は、白を多めに出し、黄色と赤を少しずつ混ぜ、最後に茶色で自然な落ち着きを足すことです。肌色に近い絵の具が手元になくても、白・赤・黄・茶色があれば、人物の顔や手に使いやすい色を作れます。失敗しにくい順番は、白を先に出し、黄色を少し入れてあたたかみを作り、赤をほんの少し入れて血色を足し、必要なら茶色を少量入れて落ち着かせる流れです。
肌の色は、決まった1色だけで表せるものではありません。明るい肌、赤みのある肌、日焼けした肌、影になった肌、子どものやわらかい肌、大人の落ち着いた肌、夕方の光を受けた肌など、描きたい人物や場面によって必要な色は変わります。そのため、絵の具で肌色を作るときは「この割合だけが正解」と覚えるより、白で明るさ、黄色であたたかみ、赤で血色、茶色で落ち着きを調整すると考える方が、実際の制作で困りにくくなります。
初心者がまず試すなら、白を10としたとき、黄色を1、赤を筆先に少し、茶色をつまようじの先ほど入れるくらいから始めると安全です。いきなり赤や茶色を多く入れると濃くなりすぎ、白を大量に足しても戻しにくくなります。混ぜた色は、必ず別紙に試し塗りをして、乾いた後の見え方を確認してから本番に使いましょう。
画材では、現在「肌色」ではなく「うすだいだい」「ペールオレンジ」などの色名が使われることもあります。三菱鉛筆の公式情報では、かつての「はだいろ」は人の肌の色への固定観念につながる可能性があるとして、2000年9月の生産分から「うすだいだい」に呼称変更した経緯が説明されています。色名の背景を確認したい場合は、三菱鉛筆の「はだいろがなくなった」についての説明が参考になります。絵を描くときは、色名に合わせるよりも、描きたい人物や作品全体に合う色を作ることが大切です。
絵の具で肌色は作れる?まず基本の混ぜ方を確認
肌色の基本は白・赤・黄を少しずつ混ぜること
絵の具で肌色を作るときの基本は、白・赤・黄です。赤と黄色を混ぜるとオレンジ系の色になり、そこへ白を加えることで明るい肌に近い色になります。ただし、赤と黄色を同じ量で混ぜてから白を足すと、かなり強いオレンジ色になりやすいため、初心者は白を先に多めに出して、黄色と赤を少しずつ加える方が失敗しにくいです。
特に赤は発色が強い色です。筆先に少し付いただけでも、白や黄色の混色全体が一気にピンク寄り、オレンジ寄りになります。黄色も多すぎると、肌というよりクリーム色やレモン色に見えやすくなります。最初は「薄すぎるかも」と感じるくらいの色から始め、少しずつ赤や黄色を足していく方が、人物の顔や手に使いやすい自然な肌色に近づけやすくなります。
実際に小学生の図工や初心者の人物画で多い失敗は、赤と黄色を先にしっかり混ぜてしまい、濃いオレンジ色を作ってから白で薄めようとすることです。この方法でも肌色は作れますが、オレンジが強く残りやすく、顔全体に塗ると不自然に見えることがあります。白を土台にする方法なら、色の変化を見ながら調整できるため、失敗しても直しやすいです。
茶色を少量加えると自然な肌色に近づきやすい
白・赤・黄だけでも明るい肌色は作れますが、少し明るすぎたり、オレンジが強く見えたりすることがあります。そのときに役立つのが茶色です。茶色をほんの少し加えると、色に落ち着きが出て、紙の上で浮きにくい自然な肌色になります。特に、首、手、顔の影、日焼けした肌、大人の肌を描くときには、茶色を少し加えると使いやすくなります。
茶色を入れるときは、作った肌色全体にいきなり混ぜない方が安全です。まず基本の肌色を作り、その一部をパレットの端に分けます。そこへ茶色を筆先で少しだけ加え、影用や落ち着いた肌色用として使います。全体に茶色を入れすぎると暗くなり、白を足しても濁りが残ることがあります。
たとえば、顔全体には白・黄・赤で作った明るめの肌色を使い、首やあごの下には茶色を少し加えた肌色を使うと、顔が前に出て見えます。手の指の間、髪の生え際、服の近くの影にも、少し茶色を入れた肌色が使いやすいです。
最初から濃い色を入れすぎると失敗しやすい
肌色作りで一番多い失敗は、赤、茶色、黒などの濃い色を最初から多く入れすぎることです。絵の具は、薄い色に濃い色を足していく方が調整しやすく、濃くなりすぎた色を薄く戻すのは意外と大変です。特に赤や黒は少量でも色が大きく変わるため、チューブから出した色をそのままたくさん混ぜると、肌色から離れやすくなります。
赤を入れすぎると、顔全体が赤ら顔のように見えます。茶色を入れすぎると、肌ではなく土色のように見えることがあります。黒を入れすぎると、灰色っぽく濁ってしまい、透明感や血色が失われます。濃い色を使うときは、筆先にほんの少し付け、パレットの端で試してから混ぜるくらいで十分です。
作業中に「少し薄いかな」と感じても、いきなり濃い色を足す必要はありません。実際に紙に塗ると、パレットで見たときより濃く感じることがあります。さらに、乾いた後に色が変わって見える絵の具もあります。まずは別紙に塗り、乾いてから判断すると失敗を減らせます。
「肌色」という1色ではなく明るさや赤みを調整して作る
肌色は、1つの決まった色ではありません。人物の年齢、光の方向、室内か屋外か、背景の色、服の色によって、自然に見える肌色は変わります。明るい室内で描く顔なら白を多めにしたやわらかい肌色が合いやすく、夕方の光を受けた人物なら黄色や赤を少し強めるとあたたかい印象になります。日焼けした人物なら、茶色と赤みを少し強めると自然です。
また、顔全体を同じ色で塗ると平面的に見えます。実際の顔は、額、鼻、頬、あご、首、耳で少しずつ色が違います。基本の肌色を作ったら、白を足した明るい肌色、茶色を足した影の肌色、赤を足した頬の色を少しずつ作っておくと、人物が自然に見えやすくなります。
「肌色がないから描けない」と考える必要はありません。白・赤・黄・茶色を使って、明るさ、血色、あたたかみ、影を調整する考え方を持てば、手元の絵の具でも十分に人物らしい肌色を作れます。
基本の肌色の作り方|白・赤・黄・茶色の混ぜる順番
最初に白を多めに出してベースを作る
肌色を作るときは、まずパレットに白を多めに出します。白は肌色の明るさを決める土台です。最初に白が少ないと、赤や黄色の影響が強く出すぎて、なかなか自然な肌色になりません。特に人物の顔や手に使う肌色は、思っているよりも白を多めにした方が扱いやすいです。
白を多めに出したら、いきなり赤や茶色を混ぜず、まずはその白を基準に色を足していきます。白は色を薄めるだけでなく、肌の明るさ、やわらかさ、光が当たった印象を作る役割があります。明るい肌、子どもの肌、室内のやさしい光の肌を描くときには、白の量がとても大切です。
ただし、白を多く入れれば必ず自然になるわけではありません。白だけが強いと、血色のない冷たい色に見えることがあります。その場合は、黄色を少し足してあたたかみを出し、赤をほんの少し足して血色を作ります。白を土台にしてから少しずつ調整すれば、明るく自然な肌色に近づけやすくなります。
黄色を少し混ぜて温かみを出す
白を出したら、次に黄色を少し混ぜます。黄色を入れることで、白だけでは出せないあたたかみが生まれます。肌は真っ白ではなく、少し黄色みや赤みを含んで見えるため、黄色は肌色の土台作りに役立ちます。黄色を混ぜるときも、最初からたくさん入れる必要はありません。白の中に少しずつ混ぜて、ほんのりクリーム色に近づけるくらいが目安です。
黄色が多すぎると、肌というよりレモン色や黄土色に近くなります。特にレモンイエローのような明るく強い黄色は、少量でも目立ちやすいです。黄色っぽくなりすぎた場合は、白を足して明るさを戻し、赤をほんの少し加えると肌らしい血色を戻せます。
黄土色が手元にある場合は、黄色の代わりに少し使う方法もあります。黄土色は黄色より落ち着いているため、自然な肌のベースを作りやすい色です。ただし、黄土色も入れすぎるとくすみやすいので、白を多めにした状態から少しずつ加えましょう。
赤をほんの少し加えて血色感を作る
黄色を混ぜた白に、赤をほんの少し加えると肌らしい血色感が出ます。赤はとても強い色なので、筆先に少しだけ取って混ぜるのがポイントです。チューブから出した赤をそのまま多く入れてしまうと、あっという間にピンクやオレンジが強くなり、自然な肌色から離れてしまいます。
赤を加えるときは、白と黄色で作った色の端に少しだけ赤を置き、少しずつ混ぜていきます。全体に一気に混ぜるより、色の変化を見ながら少しずつ調整すると失敗しにくいです。赤を入れるときの感覚は、「色を赤くする」のではなく「ほんの少し血色を足す」くらいで十分です。
頬、耳、鼻先、指先など、赤みが出やすい部分には、基本の肌色に赤を少し足した色を別に作ると自然です。顔全体を赤みの強い色で塗ると不自然になりやすいため、赤みは部分的に使うとよいでしょう。
茶色を少量入れて落ち着いた自然な色にする
白・黄・赤で作った肌色が明るすぎる、またはオレンジっぽく見えるときは、茶色を少し加えます。茶色を入れることで、色が落ち着き、人物の肌としてなじみやすくなります。特に大人の肌、首、手、影になる部分、日焼けした肌には茶色が便利です。
茶色を使うときのコツは、基本の肌色を全部暗くしないことです。顔全体に使う明るめの肌色はそのまま残し、別に分けた少量の肌色に茶色を加えて、影用や日焼け肌用にします。こうすると、明るい肌色と暗い肌色を使い分けられ、人物に立体感を出しやすくなります。
茶色を入れすぎた場合は、白を足して明るくできますが、完全に元の明るさや透明感に戻すのは難しいことがあります。暗くなりすぎた色は、首の影、髪の影、服の近くの影として残し、顔全体の肌色は新しく作り直す方がきれいに仕上がることもあります。
紙に試し塗りして乾いた後の色を確認する
肌色を作ったら、すぐに本番の絵に塗るのではなく、別の紙に試し塗りをしましょう。パレットの上で見た色と、紙に塗った色は違って見えることがあります。さらに、水彩絵の具やアクリル絵の具は、乾いた後に色の見え方が変わることがあります。塗った直後はちょうどよく見えても、乾くと薄く見えたり、少し暗く見えたりすることがあります。
試し塗りをするときは、実際に使う紙と同じ紙に塗るのが理想です。画用紙、水彩紙、コピー用紙では、絵の具の吸い込み方や発色が変わります。また、薄く塗った場合と重ね塗りした場合でも印象が違います。基本の肌色、白を足した明るい肌色、茶色を足した影色を小さく並べて塗ると、本番で使い分けやすくなります。
乾くまで待つのが面倒に感じても、顔や手に使う色だけは必ず確認した方が安全です。人物の肌は作品の印象を大きく左右します。試し塗りをしてから本番に入るだけで、「思ったより赤い」「乾いたら暗い」「顔だけ浮いて見える」といった失敗を減らせます。
肌色の基本割合|初心者が失敗しにくい目安
明るい肌色は白を多めにして赤と黄を少なめにする
明るい肌色を作りたいときは、白を多めに使います。白を土台にして、黄色をほんの少し、赤をさらに少し加えると、やわらかい明るい肌色になります。赤や黄色を入れすぎると明るさが失われるため、最初はかなり薄い色に見えるくらいから調整するとよいです。
たとえば、子どもの顔、光が当たっている頬、室内の明るい場面、やさしい雰囲気のキャラクターには、白を多めにした肌色が合いやすいです。ただし、白だけが強いと血色がなく見えることがあるため、赤をほんの少しだけ入れると自然になります。
| 作りたい肌色 | 混ぜ方の目安 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| 明るい肌色 | 白を多め、黄色を少し、赤をほんの少し | 子ども、明るい室内、光が当たる顔 |
| 標準的な肌色 | 白を中心に、黄色と赤を少量、必要なら茶色を少し | 顔全体、手、首の基本色 |
| 日焼けした肌色 | 標準の肌色に茶色と赤を少し強める | 屋外の人物、夏の絵、腕や首 |
| 影の肌色 | 基本の肌色に茶色を少し、必要なら青をほんの少し | あごの下、鼻の横、髪の影、指の間 |
標準的な肌色は白を中心に黄と赤を少しずつ足す
標準的な肌色を作る場合も、白を中心に考えます。白を多めに出し、黄色を少し混ぜてあたたかみを出し、赤をほんの少し加えて血色を作ります。必要に応じて茶色を少し入れると、明るすぎず自然な肌色になります。
初心者は、まずこの標準的な肌色を作れるようになると、人物画が描きやすくなります。顔、首、手などにそのまま使うだけでなく、白を足せば明るい部分用、茶色を足せば影用、赤を足せば頬用というように展開できます。
実際に使うときは、標準の肌色をパレットの中央に置き、そこから3つに分けると便利です。1つ目はそのまま顔全体用、2つ目は白を足して光用、3つ目は茶色を足して影用にします。この方法なら、色の系統がそろうため、顔だけ不自然に浮くことを防ぎやすくなります。
日焼けした肌色は茶色と赤みを少し強める
日焼けした肌色を作りたいときは、標準的な肌色に茶色を少し多めに加えます。さらに赤をほんの少し足すと、健康的な血色のある日焼け肌に近づきます。黄色が強すぎると土っぽく見え、赤が強すぎると赤ら顔に見えやすいため、少しずつ調整することが大切です。
日焼けした肌は、顔全体を同じ色で塗るよりも、額、鼻、頬、腕など光が当たりやすい部分に少し赤みや茶色を加えると自然です。首の下や髪の影になる部分は、茶色を加えた少し暗い色を使うと立体感が出ます。
屋外で遊んでいる子ども、スポーツをしている人物、夏の海や公園の場面を描くときは、顔だけでなく腕や足にも同じ系統の日焼け肌を使うと絵全体のまとまりが出ます。白を足した明るい日焼け色、茶色を足した影色も一緒に作っておくと便利です。
影になる肌色は茶色や青をほんの少しだけ加える
肌の影を作るときは、茶色を少し加えるのが基本です。さらに、影を落ち着かせたいときは青をほんの少しだけ加えることもあります。青を少し入れると、オレンジっぽさが抑えられ、影らしいくすみが出ます。ただし、青は入れすぎると灰色や紫っぽくなり、肌色が濁って見えやすいので注意が必要です。
影の色は、顔の輪郭、鼻の下、あごの下、髪の生え際、首の影、手の指の間などに使うと効果的です。影色を作るときは、基本の肌色を少し分けて、そこに茶色や青を少しだけ混ぜます。別の色を最初から作るよりも、同じ肌色をもとにして影を作る方が、絵全体になじみやすくなります。
影を濃くしすぎると、顔が汚れて見えることがあります。最初は薄い影色を作り、必要なら重ね塗りで少しずつ濃くしましょう。水彩の場合は水を多めにして薄く重ね、アクリルやポスターカラーの場合は白を少し混ぜて柔らかくすると自然です。
黒は一気に暗くなりやすいので最後の調整に使う
肌色を暗くしたいときに黒を使うこともできますが、黒は非常に強い色なので注意が必要です。黒を入れすぎると、肌色が灰色っぽく濁り、元に戻すのが難しくなります。初心者の場合、肌の影は黒よりも茶色や青を少し使って作る方が自然になりやすいです。
どうしても黒を使う場合は、筆先にわずかに取る程度にしましょう。黒を直接混ぜるのではなく、別の場所で少量だけ試してから使うと安全です。暗さを足したいときは、黒を使う前に、茶色を少し入れる、青をほんの少し入れる、重ね塗りで影を作るという方法も試してみるとよいでしょう。
特に顔全体の肌色に黒を混ぜると、くすみが目立ちやすくなります。黒は目や髪、強い影には使いやすい色ですが、肌色の調整では最後の最後にほんの少しだけ使う色と考えると失敗を減らせます。
色別に見る肌色の調整方法
白を足すと明るくやわらかい肌色になる
白は、肌色を明るくするために一番よく使う色です。濃くなりすぎた肌色に白を足すと、明るくやわらかい印象になります。顔の光が当たる部分、子どもの肌、淡いイラストの人物などには白を多めにした肌色がよく合います。
ただし、白を足しすぎると、血色がないように見えることがあります。その場合は、赤をほんの少し加えたり、黄色を少し戻したりすると自然になります。白は便利な色ですが、白だけで明るくするのではなく、赤や黄色とのバランスを見ながら調整することが大切です。
赤を足すと血色のある肌色になる
赤を足すと、肌色に血色感が出ます。頬、耳、鼻先、唇のまわり、指先などは少し赤みを入れると自然に見えます。ただし、赤を多く入れすぎると、肌色というよりピンクや濃いオレンジに近くなります。
赤を使うときは、基本の肌色を少し分けて、そこに赤を少しだけ加える方法が使いやすいです。顔全体に赤みを入れるより、部分的に使う方が自然です。頬を描くときも、濃い赤をそのまま塗るのではなく、肌色に赤を少し混ぜた色を薄く重ねると、やわらかい血色に見えます。
黄色を足すとあたたかい肌色になる
黄色を足すと、肌色にあたたかみが出ます。黄色は、白と赤だけでは少し冷たく見える色に、自然な明るさを加えてくれます。健康的な肌、日差しを受けた肌、あたたかい雰囲気の人物を描くときに使いやすい色です。
ただし、黄色が多すぎると、肌色ではなく黄色っぽい色になります。特にレモンイエローのような明るい黄色は強く見えやすいため、少しずつ混ぜましょう。黄土色がある場合は、黄色よりも落ち着いたあたたかみを出しやすく、自然な肌色作りに便利です。
茶色を足すと落ち着いた自然な肌色になる
茶色を足すと、肌色に落ち着きが出ます。白・赤・黄だけで作った肌色が明るすぎるときや、オレンジっぽく浮いて見えるときに茶色を少し入れると、自然な色に近づきます。日焼けした肌、大人の肌、首や手、影の部分にも使いやすい色です。
茶色には、赤みのある茶色、黄色みのある茶色、暗いこげ茶色などがあります。赤みのある茶色は健康的な肌に、黄土色に近い茶色は自然なベース色に、こげ茶色は影や日焼け肌に使いやすいです。茶色も入れすぎると暗くなるため、少量ずつ使うことが大切です。
青をほんの少し足すと影色やくすみを表現しやすい
青は肌色を作る基本色ではありませんが、影やくすみを表現するときに役立つことがあります。肌色は赤や黄色を含むあたたかい色なので、青をほんの少し加えると色が落ち着き、影らしい色になります。鼻の横、あごの下、髪の影、首の下などに使うと自然な立体感が出ます。
ただし、青はとても強い調整色です。入れすぎると肌色が灰色や紫に傾き、暗く濁ってしまいます。青を使う場合は、基本の肌色に直接たくさん入れず、影用に分けた少量の肌色に、筆先でほんの少しだけ混ぜるようにしましょう。
絵の具の種類別|肌色の作り方の違い
水彩絵の具は水の量で薄い肌色を作りやすい
水彩絵の具で肌色を作る場合は、水の量がとても大切です。赤と黄色をほんの少し混ぜ、水を多めに含ませて薄く塗ると、やわらかく透明感のある肌色を作りやすくなります。透明水彩の場合は、白を混ぜて明るくするよりも、水で薄めたり紙の白さを生かしたりする方が透明感を出しやすいです。
一方で、不透明水彩や学校用の水彩絵の具では、白を使って明るくすることもあります。ただし、白を多く入れると不透明で少し重たい印象になることがあります。Winsor & Newtonのチタニウムホワイトの説明でも、チタニウムホワイトは不透明度の高い白として扱われています。白の性質を確認したい場合は、Winsor & Newtonのチタニウムホワイトの説明が参考になります。
透明感を出したい場合は、水で薄めて何度か重ねると自然です。塗りすぎると紙が傷みやすいので、試し塗りで水の量を確認してから本番に使いましょう。水彩絵の具の透明感や重ね塗りの特徴を知っておくと、肌色の濃さを水で調整しやすくなります。水彩絵の具の基本的な特徴は、Winsor & Newtonの水彩絵の具の説明も参考になります。
アクリル絵の具は乾くと少し色が変わるので試し塗りが大切
アクリル絵の具は発色が強く、乾くと耐水性になるため、しっかりした色を作りやすい絵の具です。肌色を作る場合は、白を多めにして、黄色、赤、茶色を少しずつ混ぜる方法が使いやすいです。アクリルは乾くのが早いため、パレットの上で長く放置すると固まりやすい点に注意しましょう。
アクリル絵の具は、乾くと塗った直後と少し違って見えることがあります。Winsor & Newtonは、アクリル絵の具は乾燥時に色が暗く見えることがあり、これはバインダーが白っぽい状態から透明に変化することと関係すると説明しています。詳しくは、Winsor & Newtonのアクリル絵の具のカラーシフト解説が参考になります。
そのため、人物の顔など大事な部分に使う前に、別紙やキャンバスの端で試し塗りをして、乾いた後の色を確認するのが安全です。肌色は少しの明るさの違いで印象が変わるため、アクリル絵の具では特に乾燥後の確認を習慣にすると失敗が減ります。
ポスターカラーは白を多めにすると明るい肌色を作りやすい
ポスターカラーは不透明で発色がはっきりしているため、白を多めに混ぜると明るい肌色を作りやすいです。学校の作品やポスター、工作などでは、白、赤、黄、茶色を使って分かりやすい肌色を作ることができます。
ただし、ポスターカラーは色がはっきり出るため、赤や茶色を入れすぎると強い色になりやすいです。最初に白を多めにして、黄色を少し、赤をほんの少し、茶色を最後に少し入れる流れが向いています。のっぺり見せたくない場合は、基本の肌色に白を足した明るい色と、茶色を足した影色を作り、部分によって塗り分けましょう。
油絵具は茶色や黄土色を使うと深みのある肌色になる
油絵具で肌色を作る場合は、白、赤、黄に加えて、黄土色や茶色を使うと深みのある肌色を作りやすくなります。油絵具は重ね塗りやぼかしがしやすいため、肌の微妙な色の変化を表現しやすい絵の具です。
明るい部分には白を多めにした肌色、頬には赤みを足した色、影には茶色や青を少し加えた色を使うと立体感が出ます。油絵具は混色の幅が広い分、色を混ぜすぎると濁ることがあります。パレットの上で必要な分だけ分けながら、明るい色、中間色、影色を作ると扱いやすくなります。
学校の絵の具でも白・赤・黄・茶色があれば十分作れる
特別な専門色がなくても、学校で使うような絵の具で肌色は作れます。白、赤、黄、茶色があれば、基本の肌色、明るい肌色、日焼けした肌色、影の肌色を作ることができます。黄土色やピンクがあればさらに調整しやすくなりますが、なくても十分に対応できます。
学校の絵の具で作る場合は、白を多めに使うことと、赤や茶色を少しずつ混ぜることが大切です。チューブから出した色をそのまま多く使うと、強すぎる色になりやすいです。紙の端や別紙に試し塗りをして、実際に見える色を確認しながら調整しましょう。
肌色作りでよくある失敗と直し方
オレンジ色が強すぎるときは白と茶色で落ち着かせる
肌色を作っていると、赤と黄色が強く出すぎてオレンジ色になってしまうことがあります。この場合は、白を足して明るさを戻し、茶色をほんの少し加えて落ち着かせます。茶色を入れることで、派手なオレンジが少し自然な肌色に近づきます。
ただし、茶色を入れすぎると今度は暗くなります。オレンジが強いと感じたら、まず白を足して薄め、それでも浮いて見える場合に茶色を少しだけ使いましょう。パレットの全体を直すより、少量を別の場所に取り分けて調整すると失敗しにくいです。
赤すぎるときは黄色と白を少し足して調整する
赤が強すぎる肌色は、頬や鼻先には使えても、顔全体に塗ると赤ら顔に見えやすくなります。赤すぎるときは、白を足して明るくし、黄色を少し足してオレンジ寄りに調整します。そこへ茶色を少し加えると、落ち着いた肌色に戻しやすいです。
赤は少量でも強く見えるため、調整するときにさらに色を混ぜすぎると濁ることがあります。赤すぎてかなり強い色になった場合は、無理に直すより、その色は頬や耳の赤み用として残し、新しく基本の肌色を作り直す方がきれいに仕上がることもあります。
黄色すぎるときは赤を少し足して血色感を戻す
黄色が強すぎると、肌というよりクリーム色や黄土色に近く見えることがあります。この場合は、赤をほんの少し足して血色感を戻します。白を足すだけでは黄色っぽさが残ることがあるため、赤を少し入れることで肌らしいあたたかさを作れます。
ただし、赤を入れすぎると今度はオレンジやピンクに寄ってしまいます。黄色すぎると感じたときは、筆先でほんの少し赤を取るくらいで十分です。必要に応じて白を足し、最後に茶色を少し加えると、落ち着いた自然な肌色に整えやすくなります。
暗くなりすぎたときは白を足して少しずつ明るくする
茶色や黒を入れすぎると、肌色が暗くなりすぎることがあります。暗くなりすぎた場合は、白を少しずつ足して明るくします。急に大量の白を入れると、色が薄くなりすぎたり、ぼんやりした印象になったりするため、少しずつ混ぜることが大切です。
白で明るくした後、色が冷たく見える場合は黄色を少し足します。血色が足りない場合は赤をほんの少し足します。暗くなった色を完全に元に戻すのは難しいため、影用の色として残し、明るい肌色は新しく作るという方法もおすすめです。
灰色っぽく濁ったときは混ぜすぎず新しく作り直す
いろいろな色を混ぜすぎると、肌色が灰色っぽく濁ってしまうことがあります。特に、赤、黄、茶、青、黒を何度も足していると、色がくすんで透明感がなくなります。少しの濁りなら白や黄色で調整できますが、全体が灰色っぽくなった場合は、新しく作り直した方がきれいです。
作り直すときは、白を多めに出し、黄色、赤、茶色を少しずつ加える基本に戻ります。失敗した色も完全に捨てる必要はありません。影色や背景になじませる色として使えることがあります。ただし、顔全体に使う肌色は、濁っていない明るい色を作り直した方が自然に見えます。
| 失敗の状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| オレンジが強い | 赤と黄色を入れすぎている | 白で明るくし、茶色をほんの少し足して落ち着かせる |
| 赤すぎる | 赤の量が多い | 白と黄色を少し足し、必要なら茶色で落ち着かせる |
| 黄色すぎる | 黄色が強く、血色が足りない | 赤をほんの少し足して、白で明るさを調整する |
| 暗すぎる | 茶色や黒を入れすぎている | 白を少しずつ足す。影用として残し、新しく作るのもよい |
| 灰色っぽく濁る | 混ぜる色が多すぎる | 無理に直さず、白・黄・赤・茶色で作り直す |
自然な肌色に見せるための塗り方のコツ
顔全体を同じ色で塗るとのっぺり見えやすい
肌色をうまく作れても、顔全体を同じ色で塗るとのっぺり見えることがあります。実際の顔は、光が当たる部分、影になる部分、赤みがある部分が少しずつ違います。額、鼻、頬、あご、首まわりでは、同じ肌でも見え方が変わります。
自然に見せるには、基本の肌色を1つ作り、そこから明るい色と暗い色を作るとよいです。光が当たる部分には白を足した肌色、影には茶色を足した肌色、頬には赤を少し足した肌色を使います。大きく色を変えなくても、少し差を付けるだけで顔に立体感が出ます。
たとえば、顔を丸く見せたいときは、顔の中心を少し明るくし、輪郭や髪の近くを少し暗くします。鼻を立体的に見せたいときは、鼻筋に明るい肌色、鼻の横に少し暗い肌色を使います。このように、肌色を複数作っておくと、人物の表情や立体感が出しやすくなります。
頬や耳には赤みを少し入れると自然に見える
頬や耳は、顔の中でも赤みが出やすい部分です。基本の肌色だけで塗るより、赤をほんの少し混ぜた肌色を薄く重ねると、自然な血色が出ます。特に子どもや若い人物、明るい表情のキャラクターには、頬の赤みがあると生き生きして見えます。
ただし、赤みを入れすぎると不自然になります。濃い赤をそのまま塗るのではなく、肌色に赤を少し混ぜた色を薄く使うのがコツです。水彩なら水で薄めて、アクリルやポスターカラーなら白を混ぜてやわらかくしてから使うと自然に仕上がります。
首や手は顔より少し暗めにすると立体感が出る
人物を描くとき、顔と首、手をすべて同じ肌色で塗ると、平面的に見えることがあります。首は顔の下にあり、影になりやすい部分です。手も角度や光によって、顔より少し暗く見えることがあります。そのため、首や手には基本の肌色に茶色を少し混ぜた色を使うと自然です。
特に、あごの下や髪の影になる首まわりは、少し暗い色を入れると顔が前に出て見えます。指の間や手首の影にも、茶色を少し混ぜた肌色を使うと立体感が出ます。顔だけでなく、体の部分ごとの明るさを意識すると、作品全体がより自然になります。
光が当たる部分は白を混ぜた明るい肌色を使う
光が当たる部分には、基本の肌色に白を足した明るい肌色を使います。額、鼻筋、頬の高い部分、あご先、手の甲などは、光を受けると明るく見えます。そこに少し明るい肌色を入れると、顔や手に立体感が生まれます。
白を足すときは、完全な白にするのではなく、基本の肌色に白を少し加えた色にすると自然です。ハイライトを強くしたい場合でも、最初は薄めに塗り、必要に応じて重ねると失敗しにくいです。光の方向を決めてから明るい部分を塗ると、絵全体にまとまりが出ます。
影の部分は茶色や青を少し混ぜて落ち着かせる
影の部分には、基本の肌色に茶色を少し混ぜた色を使います。さらに影を深くしたい場合は、青をほんの少しだけ加えると落ち着いた影色になります。鼻の横、あごの下、髪の下、首の影、服の近くなどに使うと、自然な奥行きが出ます。
影色を作るときに黒を使いすぎると、肌が汚れて見えることがあります。茶色や青を少量使う方が、肌らしさを残したまま影を表現しやすいです。影は濃く塗りすぎず、薄く重ねながら調整すると自然に仕上がります。
人物別に肌色を変える考え方
子どもの肌は明るめで赤みを少し入れる
子どもの肌を描くときは、明るめの肌色に赤みを少し入れるとやわらかい印象になります。白を多めにした肌色をベースにして、頬や耳に赤みを少し加えると、元気で自然な表情に見えます。
茶色を入れすぎると落ち着きすぎて、大人っぽい印象になりやすいです。子どもの肌では、影も強くしすぎず、薄い茶色や白を混ぜたやわらかい影色にするとよいでしょう。明るさと血色を意識することで、やさしい肌色になります。
大人の肌は茶色を少し入れると落ち着きが出る
大人の肌を描くときは、基本の肌色に茶色を少し入れると落ち着きが出ます。白・赤・黄だけで作った明るい肌色は、子どもやキャラクターには合いやすいですが、大人の人物には少し明るすぎることがあります。
茶色を少し加えることで、肌に深みが出て、自然な印象になります。目の下、首、手、頬の影などには、基本の肌色より少し暗い色を使うとよいです。赤みを足せば健康的に、黄色を足せばあたたかく、茶色を足せば落ち着いた印象になります。
日焼けした肌は茶色と赤を少し強める
日焼けした肌は、標準的な肌色に茶色を足して暗くし、赤を少し加えると自然になります。茶色だけだと土っぽく見えることがあるため、赤みを少し入れることで血色のある日焼け肌になります。
屋外で活動している人物や夏の場面では、顔だけでなく腕や首にも日焼けした色を使うと統一感が出ます。光が当たる部分は白を少し足して明るくし、影の部分は茶色を足すと立体感が出ます。日焼け肌も1色だけで塗らず、明るい部分と影を分けると自然です。
透明感のある肌は水や紙の白さを生かして薄く重ねる
透明感のある肌を描きたい場合は、濃い色を一度で塗るのではなく、薄い色を重ねる方法が向いています。水彩絵の具なら水を多めにして、淡い肌色を薄く塗ります。乾いた後に頬や影を少しずつ重ねると、透明感のあるやわらかい肌に見えます。
透明水彩では、白い絵の具をたくさん混ぜるより、紙の白さを残して明るさを作る方が透明感を出しやすいです。アクリルやポスターカラーでは、白を多めにして淡い肌色を作り、薄く塗ることでやわらかい印象にできます。透明感を出したい場合は、最初から濃い影を入れず、少しずつ重ねるのが大切です。色を混ぜすぎないことも、きれいな肌色を保つポイントです。
キャラクターの肌色は背景や服の色との相性も見る
イラストやキャラクターを描く場合は、現実の肌色に近づけるだけでなく、背景や服の色との相性も大切です。背景が暗い場合は、少し明るめの肌色にすると人物が見えやすくなります。服が赤や黄色など強い色の場合は、肌色が負けないように明るさや赤みを調整します。
キャラクターの雰囲気によっても肌色は変えられます。やさしい雰囲気なら白を多めにした柔らかい肌色、元気な雰囲気なら赤みを少し強めた肌色、落ち着いた雰囲気なら茶色を少し入れた肌色が合いやすいです。肌色は単独で見るのではなく、絵全体の中で自然に見えるかを確認しましょう。
肌色を作る前に確認したいチェックリスト
使う絵の具の種類を確認する
肌色を作る前に、まず使う絵の具の種類を確認しましょう。水彩、アクリル、ポスターカラー、油絵具では、混ぜ方や乾いた後の見え方が違います。水彩は水の量で薄さを調整しやすく、アクリルは乾くと耐水性になり、ポスターカラーは不透明で発色がはっきりしています。
絵の具の種類を意識せずに同じ混ぜ方をすると、思った色にならないことがあります。水彩ではちょうどよい薄さでも、ポスターカラーでは濃く見えることがあります。使う絵の具の特徴を知ってから混ぜると、肌色作りが楽になります。
白・赤・黄・茶色があるか確認する
基本の肌色を作るには、白・赤・黄・茶色があると便利です。白は明るさ、赤は血色、黄色はあたたかみ、茶色は落ち着きを作ります。この4色があれば、明るい肌色から日焼けした肌色、影の色まで作りやすくなります。
茶色がない場合は、赤と黄色に少し青を混ぜて落ち着かせる方法もありますが、初心者にはやや難しいです。黄土色やこげ茶色がある場合は、茶色の代わりに使うこともできます。まずは手元の絵の具を確認し、足りない色があれば近い色で代用できるか考えましょう。
いきなり本番に塗らず別紙で試す
肌色を作ったら、いきなり人物の顔に塗らず、別紙で試しましょう。パレットの上では自然に見えても、紙に塗ると濃すぎたり、黄色すぎたり、オレンジっぽく見えたりすることがあります。特に顔は作品の印象を大きく左右する部分なので、試し塗りはとても大切です。
別紙には、基本の肌色、白を足した明るい色、茶色を足した影色を並べて塗ってみると分かりやすいです。乾いた後に見比べると、どの色を顔全体に使うか、どの色を影に使うか決めやすくなります。
乾いた後の色を見てから本番に使う
絵の具は、塗った直後と乾いた後で色の見え方が変わることがあります。水彩は乾くと少し薄く見えることがあり、アクリルは乾くと印象が変わることがあります。ポスターカラーも乾いた後のマットな感じで色が違って見えることがあります。
そのため、試し塗りをしたら、すぐに判断せず、少し乾かしてから確認しましょう。乾いた後にちょうどよい色なら本番に使えます。乾く前だけを見て判断すると、完成後に思ったより薄い、暗い、くすんでいると感じることがあります。
一度に大量に混ぜず少しずつ調整する
肌色は、一度に大量に作るよりも、少しずつ調整しながら作る方が失敗しにくいです。大量に作ってから赤が強すぎた、茶色を入れすぎたとなると、直すのに多くの白や別の色が必要になります。最初は少量で試し、必要な色が決まってから少し多めに作るとよいでしょう。
また、同じ肌色をあとから作り直すのは意外と難しいです。広い面積を塗る場合は、基本色が決まったら少し多めに作っておくと安心です。混ぜた色の割合をメモしておくと、途中で足りなくなったときにも近い色を作りやすくなります。
- 使う絵の具を確認する:水彩、アクリル、ポスターカラーでは、同じ色を混ぜても見え方が変わります。まず種類を確認してから混ぜ始めると、乾いた後の違いにも対応しやすくなります。
- 白を多めに用意する:肌色は白を土台にすると調整しやすくなります。途中で足りなくなると同じ色を作り直しにくいため、広い面積を塗る場合は少し多めに作っておくと安心です。
- 赤と茶色は少しずつ入れる:赤や茶色は少量でも色が大きく変わります。筆先に少し付けて、パレットの端で確認してから混ぜると失敗を減らせます。
- 別紙に試し塗りする:パレット上の色と紙に塗った色は違って見えることがあります。本番と同じ紙に試し塗りして、乾いてから確認しましょう。
- 明るい色と影色を分けて作る:顔全体を1色で塗るとのっぺり見えやすくなります。白を足した明るい色、茶色を足した影色を用意しておくと自然に見えます。
肌色作りにあると便利な色
黄土色があると自然な肌色を作りやすい
黄土色は、肌色作りにとても便利な色です。黄色よりも落ち着いていて、茶色よりも暗すぎないため、自然な肌のベースにしやすいです。白に黄土色を少し混ぜるだけでも、あたたかく落ち着いた肌色に近づきます。
学校の絵の具に黄土色が入っている場合は、白、赤、黄土色で肌色を作る方法も使えます。そこに赤を少し足せば血色が出て、茶色を足せば影や日焼け肌に使えます。黄土色は黄色よりも自然に見えやすいため、肌色が黄色っぽくなりすぎる人には特に使いやすい色です。
こげ茶色は日焼け肌や影色に使いやすい
こげ茶色は、日焼けした肌や影色を作るときに便利です。基本の肌色にこげ茶色を少し加えると、深みのある肌色になります。首の影、髪の下、手の指の間、服の近くの影などに使うと立体感が出ます。
ただし、こげ茶色は暗くなりやすいので、少量ずつ使うことが大切です。広い範囲に使うと重く見えることがあるため、部分的な影や日焼けした肌の調整に使いましょう。白を足して明るくすれば、落ち着いた中間色にもできます。
ピンクは頬や明るい肌の調整に向いている
ピンクがある場合は、頬や耳、明るい肌の調整に使いやすいです。基本の肌色にピンクを少し加えると、やわらかい血色が出ます。子どもやキャラクターの頬、かわいらしい表情を描くときにも向いています。
ただし、ピンクを入れすぎると人形のような肌色になることがあります。自然な肌にしたい場合は、ピンクをそのまま使うのではなく、肌色に少し混ぜて薄く使いましょう。水彩なら水で薄め、ポスターカラーやアクリルなら白を混ぜてやわらかくすると自然です。
青や紫は影の肌色を作るときに少量だけ使う
青や紫は、肌色の影を作るときに少量だけ使うと効果的です。肌色は赤や黄色を含むあたたかい色なので、青や紫をほんの少し入れると、影らしい落ち着きが出ます。特に室内の影や髪の下の影には使いやすいです。
ただし、青や紫は入れすぎると肌が不健康に見えたり、灰色っぽく濁ったりします。基本の肌色に直接たくさん混ぜるのではなく、影用に分けた少量の肌色に少しだけ入れるようにしましょう。影色は濃く作りすぎず、薄く重ねると自然です。
黒は便利だが濁りやすいので使いすぎない
黒は色を暗くするのに便利ですが、肌色作りでは使いすぎに注意が必要です。黒を入れすぎると、肌色が灰色っぽく濁りやすくなります。影を作る場合でも、まずは茶色や青を少し使う方が自然に見えます。
黒を使うなら、最後の微調整としてほんの少しだけにしましょう。黒を混ぜる前に、茶色で暗くする、青で落ち着かせる、重ね塗りで影を作る方法を試すとよいです。特に顔の肌色は濁ると目立つため、黒は慎重に使いましょう。
絵の具で肌色を作るときの注意点
肌色を1色だけで塗ろうとしない
肌色を作るときは、1色だけで顔や体をすべて塗ろうとしないことが大切です。実際の肌は、光や影、血色、場所によって少しずつ色が違います。顔全体を同じ色で塗ると、平面的でのっぺりした印象になります。
基本の肌色を作ったら、白を足した明るい色、茶色を足した影色、赤を足した頬の色を少しずつ作っておくと便利です。大きく色を変えなくても、部分ごとに少し差を付けるだけで自然に見えます。
混ぜる色を増やしすぎると濁りやすい
肌色を自然にしようとして、赤、黄、白、茶色、青、黒、紫などをどんどん混ぜていくと、色が濁りやすくなります。最初は白、赤、黄、茶色を中心に作り、影が必要なときだけ青や黒を少し使うくらいが分かりやすいです。
色が濁ったときは、さらに色を足して直そうとするより、新しく作り直した方がきれいになることがあります。肌色は顔や手など目立つ部分に使うため、濁った色を無理に使うより、明るくきれいな色を作り直す方が仕上がりがよくなります。
画面上で見た色と紙に塗った色は違って見える
スマホやパソコンで見た肌色を参考にしても、実際に紙に塗ると違って見えることがあります。画面は光で色を表示していますが、絵の具は紙の上に塗った色が光を反射して見えます。そのため、画面上の色をそのまま再現するのは難しいです。
参考画像を見るのはよいことですが、最後は自分の紙に塗った色で判断しましょう。絵の具の種類、紙の色、部屋の明るさによっても見え方は変わります。試し塗りをして、実際の作品の中で自然に見えるかを確認することが大切です。
乾く前と乾いた後では色味が変わることがある
絵の具は、乾く前と乾いた後で色味が変わることがあります。水彩は乾くと少し薄く見えやすく、アクリルは乾くと少し暗く見えることがあります。ポスターカラーも乾くとマットな質感になり、塗った直後とは印象が変わることがあります。
肌色は少しの違いでも印象が変わるため、乾いた後の確認が大切です。試し塗りをして、乾いてから見て、明るすぎる、赤すぎる、黄色すぎる、暗すぎるなどを判断しましょう。乾く前の色だけで本番に塗ると、完成後に思った色と違うことがあります。
「正解の肌色」よりも絵全体になじむ色を選ぶ
肌色には、1つの正解があるわけではありません。人物の肌の色、光の当たり方、背景、服の色、絵の雰囲気によって、自然に見える肌色は変わります。実際の肌に近い色を作ることも大切ですが、作品全体になじむかどうかも大切です。
背景が青っぽいなら肌色を少しあたたかくすると人物が目立ちます。背景が黄色や赤で明るい場合は、肌色を少し落ち着かせるとバランスがよくなります。肌色だけをパレットで見て判断せず、絵の中に置いたときに自然に見えるかを確認しましょう。
まとめ|絵の具の肌色は白・赤・黄・茶色を少しずつ混ぜて作る
絵の具で肌色を作る基本は、白を多めに出し、黄色を少し混ぜ、赤をほんの少し加え、必要に応じて茶色で落ち着かせることです。最初から赤や茶色を多く入れると濃くなりすぎるため、白を土台にして少しずつ調整するのが失敗しにくい方法です。
明るい肌色にしたいときは白を多めにし、血色を出したいときは赤を少し加えます。あたたかい肌色にしたいときは黄色を足し、自然に落ち着かせたいときは茶色を少量使います。影の肌色には茶色や青をほんの少し加えると、立体感が出しやすくなります。ただし、青や黒は入れすぎると濁りやすいため、最後の微調整に使うのが安全です。
水彩絵の具では、水の量や紙の白さを生かすことで薄い肌色を作りやすくなります。透明水彩で透明感を出したいときは、白を大量に混ぜるよりも、薄く塗って重ねる方法が向いています。アクリル絵の具では乾いた後の色を確認することが大切です。ポスターカラーは白を多めにすると明るい肌色を作りやすく、油絵具では茶色や黄土色を使うと深みのある肌色になります。学校の絵の具でも、白・赤・黄・茶色があれば十分に自然な肌色を作れます。
肌色作りで大切なのは、いきなり本番に塗らず、別紙で試し塗りをすることです。パレットの上で見た色と紙に塗った色は違って見えることがあり、乾く前と乾いた後でも印象が変わることがあります。試し塗りで確認してから本番に使えば、失敗を減らせます。
肌色は1色だけで塗るより、基本の肌色、明るい肌色、影の肌色、赤みを足した肌色を少しずつ使い分けると自然に見えます。顔、首、手、頬、影の部分で少しずつ色を変えることで、人物に立体感と表情が生まれます。白・赤・黄・茶色を少しずつ混ぜながら、自分の絵に合う自然な肌色を作ってみましょう。


コメント