【バーコード先頭の「21」はどこの国?】GS1プレフィックス21の意味と注意点をわかりやすく解説

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【バーコード先頭の「21」はどこの国?】GS1プレフィックス21の意味と注意点をわかりやすく解説

スーパーやコンビニで商品を手に取ったとき、バーコードの先頭が「21」で始まっているのを見て、「これはどこの国の商品だろう?」と疑問に思ったことはありませんか。
結論から言うと、バーコード先頭の「21」は国番号ではありません。特定の国を示すものではなく、GS1のルールに基づいた特別な用途用の番号です。

インターネット上では「21=国番号」「海外製品では?」といった誤解も見られますが、実際にはまったく異なる意味を持っています。この記事では、GS1プレフィックス21の正しい意味と、見分け方、注意点までを初心者にも分かるように丁寧に解説します。

スーパーの商品に貼られたバーコードで先頭が21から始まるインストアコードのイメージ画像
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バーコード先頭の「21」は国番号なのか?

まず多くの人が気になるのが、「21はどこの国の国番号なのか?」という点です。結論として、GS1プレフィックス21は国番号ではありません
日本の「45」「49」、アメリカの「00〜13」といったように、国番号として割り当てられている数字とは性質が異なります。

GS1では、通常の国番号とは別に、特定用途向けの番号帯を用意しています。そのひとつが「20〜29」の範囲で、インストアコード(店内用バーコード)として使われています。21はこの中に含まれる番号です。

つまり、「21」という数字から国や地域を判断することはできません。これは輸入品か国産品かを示す情報でもなく、物流上の管理を目的とした番号なのです。

なお、同じインストアコードの仲間として、先頭が「02」「20〜29」で始まるバーコードもあります。これらは「インストア・マーキング(店舗側で貼る運用)」のためのコードとして説明されています。

「国番号」と誤解されやすい理由

21が国番号と誤解されやすい理由は、バーコードの先頭数字が「国番号」として紹介されることが多いためです。実際、「45・49=日本」「69=中国」といった説明を見たことがある人も多いでしょう。

しかし、これはあくまで企業コードの発行国(GS1機関)を示す番号として説明されることが多く、すべてのバーコードに当てはまるわけではありません。
特に「20〜29」は例外的な扱いとなっており、国番号ではなく用途別に割り当てられた番号です。

また、45・49などが付いているからといって、その商品が必ず日本で製造されたと断定できるわけではありません(企業コードがどのGS1機関から発行されたか、という話と、原産国・製造国は別物として扱うのが安全です)。

この例外ルールを知らないと、「21=知らない国」「海外製?」と誤解してしまいやすくなります。

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GS1プレフィックス21の正しい意味

GS1プレフィックス21は、特定の国を示す番号ではなく、用途に割り当てられた番号です。一般的な「国番号付きバーコード(例:45・49=日本)」とは性質が異なり、主にスーパーや量販店などの店舗内で使われるインストアコードとして利用されています。

そのため、バーコードの先頭が「21」で始まっていても、「どこかの国で製造された商品」という意味にはなりません。GS1プレフィックス21は、国や企業が事前に登録して使う番号ではなく、店舗側が独自に管理・発行するための番号帯として位置づけられています。

インストアコードとは、簡単に言えば「お店の中で使うためのバーコード」です。メーカーが全国共通で登録しているJANコードとは違い、その店舗、または同一チェーン内でのみ通用する管理番号として発行されます。レジ処理や在庫管理を効率化する目的で使われており、特に生鮮食品や量り売り商品で多く見られます。

たとえば、野菜売り場でその日に仕入れた商品や、店内で加工した惣菜などは、メーカーのJANコードが存在しないケースがあります。そのような商品に対して、店舗が独自にバーコードを発行する際に使われるのが、GS1プレフィックス21を含むインストアコードです。

インストアコードは、説明として「1つの店舗内、1つの企業内などの限定された範囲内のみで使用できる」という前提があります。つまり、他社・他店舗をまたぐ流通の前提で作られたコードではなく、店内運用に向いた番号、という位置づけです。

可変長コード(インストアコード)としての役割

21から始まるバーコードの大きな特徴は、可変長コードである点です。通常の商品バーコード(JANコード)は桁数が固定されていますが、インストアコードは用途に応じて中身の構成を変えられる仕組みになっています。

ここでの「可変」は、見た目の桁数がバラバラという意味で使われることもありますが、実務的には「バーコードの中に、価格・重量など“その場で変わる情報”を組み込める運用」を指して説明されることが多いです。店やPOS設定によって、何を埋め込むか(価格なのか重量なのか、あるいは管理番号中心なのか)は変わるため、全ての21コードが同じ情報を必ず持つ、と決めつけないのが安全です。

この可変長という特徴によって、バーコードの中に価格や重量などの情報を直接埋め込むことが可能になります。つまり、単に「どの商品か」を示すだけでなく、「いくらで」「どれくらいの量か」といった販売に必要な情報を、バーコード1本で表現できるのです。

具体的には、21で始まるインストアコードには、次のような情報が含まれることがあります。

  • 商品の種類
    野菜・果物・精肉・鮮魚・惣菜など、店舗内で管理するための商品分類がコード化されています。これにより、レジでは「どの売り場の商品か」を即座に判別できます。
  • 重量や金額
    量り売り商品の場合、グラム数や販売価格がバーコードに直接組み込まれます。たとえば「〇〇グラムで〇〇円」という情報が、バーコードを読み取るだけで自動的に反映されます。

この仕組みにより、レジではバーコードを読み取るだけで価格計算が完了し、手入力によるミスの防止や会計スピードの向上につながっています。特に混雑しやすいスーパーのレジでは、インストアコードは欠かせない存在です。

また、店舗側にとっては、価格変更や値引き処理を柔軟に行えるというメリットもあります。閉店前の値引き商品に新しいインストアコードを貼り替えることで、その時点の価格を反映したバーコードを簡単に作成できます。

さらに、インストアコードは「先頭2桁以外の数字は利用者が任意に決められる」「申請・登録などが不要」といった運用が説明されています。一方で、重複の可能性があるため、店舗の外(他店舗や他企業など)へ流通させる用途には向かない、という注意もセットで覚えておくと誤解が減ります。

このように、GS1プレフィックス21は「国番号」ではなく、店舗運営と販売管理を効率化するための実務的な番号として使われています。見た目は通常のバーコードと似ていますが、その意味と役割はまったく異なる点を理解しておくことが重要です。

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バーコード21が使われる代表的な商品例

バーコードの先頭が21で始まる商品は、特別なものではなく、実は私たちの日常生活の中で非常によく見かける存在です。特にスーパーマーケットや食品売り場では、意識していなくても毎日のように目にしている可能性があります。

これは、GS1プレフィックス21が「国番号」ではなく、店舗内で柔軟に商品管理を行うためのインストアコードとして使われているためです。ここでは、実際にどのような商品で21のバーコードが使われているのか、具体的な例を見ていきましょう。

スーパーの量り売り商品で使われるケース

バーコード21が最も多く使われている代表例が、スーパーの量り売り商品です。具体的には、次のような商品が該当します。

  • 精肉
    牛肉・豚肉・鶏肉などは、100グラムあたりの単価が決まっており、購入する量によって価格が変わります。そのため、全国共通の固定価格JANコードでは対応できず、店内で発行する21始まりのバーコードが使われます。
  • 鮮魚
    切り身や刺身、丸魚なども、重さや内容量によって価格が変動します。特にその日の仕入れ状況によって価格が変わるため、インストアコードが非常に適しています。
  • 野菜・果物
    キャベツの半分売り、カットフルーツ、量り売りのじゃがいもや玉ねぎなども、店舗で計量して価格を決めるため、21のバーコードが使われることが多くなっています。

たとえば、100グラムあたりの単価が決まっている精肉の場合、重量・価格・商品分類といった情報をバーコード内に組み込む必要があります。メーカーが事前に登録するJANコードではこうした可変情報を扱えないため、店舗側でその場で発行できるインストアコードが不可欠なのです。

レジでは、バーコードを読み取るだけで重さと価格が自動的に反映されるため、手入力の必要がなくなり、会計ミスの防止やスピードアップにもつながっています。

店内加工品・値引き商品との関係

バーコード21は、量り売り商品だけでなく、店内加工品や値引き商品にも幅広く使われています。

たとえば、スーパーの惣菜コーナーで販売されている以下のような商品です。

  • 店内で調理された揚げ物・弁当・サラダ
  • カット済みの野菜セットやフルーツパック
  • 閉店前に値引きシールが貼られた商品

これらの商品は、メーカーから仕入れた既製品とは違い、その店舗で加工・価格設定が行われるという特徴があります。そのため、あらかじめ登録されたJANコードを使うよりも、インストアコードのほうが管理しやすいのです。

特に値引き商品では、時間帯や在庫状況に応じて価格が変動します。たとえば、夕方に20%引き、閉店前に半額といったケースでは、その都度価格を反映したバーコードを発行する必要があります。こうした場面でも、21で始まるバーコードは柔軟に対応できるという強みがあります。

また、同じ惣菜でも日によって内容や量が微妙に異なる場合がありますが、インストアコードであれば、その日の商品内容に合わせた管理が可能になります。

このように、バーコード先頭が21の商品は、「輸入品だから」「海外製だから」といった理由ではなく、店舗内で価格や内容を管理する必要がある商品に使われているケースがほとんどです。21という数字を見かけたときは、「国番号」ではなく、「お店が独自に管理している商品なんだな」と理解すると、正しく意味を読み取ることができます。

スーパーの惣菜や精肉に貼られたインストアコードのバーコードラベルを確認しているイメージ画像
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バーコード21と通常の国番号バーコードの違い

バーコードの先頭に付く数字には、それぞれ役割がありますが、21で始まるバーコードと、45・49などのいわゆる国番号バーコードは、仕組みも目的も大きく異なります。

見た目は同じようなバーコードでも、「メーカー管理の商品か」「店舗内で管理される商品か」という点で、根本的な違いがあることを理解しておくことが重要です。

45・49(日本)などの国番号との比較

45や49で始まるバーコードは、GS1 Japan(日本のGS1機関)が企業に発行した企業コードをもとに作られています。これらは一般にJANコードと呼ばれ、全国共通で使われる正式な商品識別コードです。

たとえば、メーカーが自社商品として全国のスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで販売する商品には、45や49から始まるバーコードが付いています。この場合、バーコードから「どのGS1機関で企業コードが発行されたか」を判断することができます。

一方で、21から始まるバーコードは、企業コードそのものを示していません。メーカーが事前に登録したJANコードではなく、店舗が独自に発行するインストアコードであるため、GS1の「国番号」とは性質が異なります。

この違いは、運用として「メーカーが製造段階で包装に表示するソース・マーキング」と「小売現場で貼るインストア・マーキング」という対比で説明されます。45・49などは主にソース・マーキングで利用され、20〜29(21を含む)はインストアコードとして扱われます。

つまり、次のような違いがあります。

  • 45・49のバーコード
    メーカーが取得した企業コードに基づく全国共通の商品番号。企業や商品単位で管理される。
  • 21のバーコード
    店舗内で発行される管理用コード。量り売りや価格変動商品など、その店舗内での管理が目的。

このため、21のバーコードを見て「どこの国の商品なのか」「どのメーカーなのか」を判断しようとしても、そもそも用途が違うため、正しい答えは得られません。

企業コードを持たないバーコードの特徴

21から始まるバーコードの最大の特徴は、特定の企業コードを持たないという点です。これは欠点ではなく、インストアコードとして使うためにあえてそう設計されています。

企業コードを持たないことで、店舗側は次のような柔軟な運用が可能になります。

  • 原産国を示さない
    バーコード自体には国の情報が含まれていないため、原産国はパッケージ表示で管理されます。
  • 製造国を示さない
    どこで作られたかではなく、「この店舗でどう扱う商品か」を識別するための番号です。
  • メーカー判別には使えない
    同じ21のバーコード形式でも、別の店舗・別の商品で同じ番号構成が使われることがあります。
  • 価格や重量など可変情報を組み込める
    量り売り商品や値引き商品など、状況によって変わる情報を管理できます。

このように、21のバーコードは「誰が作った商品か」を示すためのものではなく、「この店でどう管理する商品か」を示すためのコードです。

そのため、バーコードの先頭が21だからといって、「海外製品では?」「どこの国の商品?」と考える必要はありません。むしろ、店内加工品・量り売り・値引き商品など、店舗独自の商品である可能性が高いと判断するのが正しい見方です。

通常の国番号バーコード(45・49など)と21のバーコードは、見た目は似ていても役割はまったく別物です。この違いを理解しておくことで、バーコードを見たときの誤解を防ぎ、より正確に商品の性質を判断できるようになります。

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まとめ|バーコード先頭の21は国番号ではない

バーコード先頭の「21」は、特定の国を示す国番号ではありません。GS1が定めた国際ルールに基づくインストアコード(店舗内管理用コード)のためのプレフィックスであり、主にスーパーや量販店などで使われています。

そのため、「21だから海外製なのでは?」「どこかの国の商品では?」と判断するのは誤りです。21から始まるバーコードは、メーカーや国を識別する目的では使われておらず、店舗内で価格や重量を管理するための番号として発行されています。

実際の原産国や製造国を知りたい場合は、バーコードを見るのではなく、商品パッケージに記載されている原産国表示・製造国表示を確認する必要があります。これは法律に基づいて表示されている情報であり、バーコードよりも確実な判断材料になります。

ただし、原産国表示・製造国表示の表示ルールは食品の種類(生鮮か加工品か等)や商品カテゴリで扱いが変わるため、「表示がない=海外」と決めつけず、気になる場合は一括表示・原材料表示・問い合わせ先などもあわせて確認するとより確実です。

バーコードの仕組みを正しく理解しておくことで、「見慣れない番号=怪しい」「知らない国の商品かも」といった不要な誤解や不安を避けることができます。今後、バーコードの先頭に21という数字を見かけたときは、「国番号ではなく、用途(インストアコード)用の番号」であることを思い出してください。

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