国番号「181」は存在しない？「+181」着信の正体と対処法をわかりやすく解説
突然スマートフォンに「+181」から始まる見覚えのない着信があり、「181ってどこの国？」と不安になる人は少なくありません。結論から言うと、国番号「181」という番号は世界に存在しません。そのため、この着信は「別の国番号を誤って表示している」か「詐欺目的の番号偽装」である可能性が高く、慎重な対応が必要です。
この記事では、国番号181が存在しない理由、181に見える実在の国番号との違い、危険な着信かを判断するポイント、安全に確認する方法まで、国際電話のルールに基づいて詳しく解説します。
国番号「181」は存在しない理由
ITU（国際電気通信連合）の国番号一覧に181は登録されていない
国番号はITU（International Telecommunication Union）が国際的に管理しており、「+1〜+998」までの番号帯の中で各国や地域に割り当てられています。しかし公式の国番号リストには「181」や「+181」は一切存在しません。これは歴史的にも現在でも変わりません。
つまり、電話の着信画面に「+181」と表示された時点で、それは正規の国番号ではないと判断できます。
国番号は「1桁目 → 地域」「2〜3桁目 → 国」を表す構造
国番号は階層構造で作られています。
- 1桁目（1〜9）：大陸・地域グループ
- 2〜3桁目：そのグループ内の国番号
たとえば、
- +1 → 北米グループ（アメリカ・カナダ）
- +18 → 割り当て領域だが一部未使用帯が存在
「181」という番号は、どの国にも割り当てられていない“空白帯”のため、着信表示に出ても信用することはできません。
国番号「181」に見える実在する国番号一覧
ここでは、「+181」と表示されてしまったときに実際にあり得る番号帯を、誤認されやすい順番で詳しくまとめます。スマホの着信画面は、キャリア・機種・アプリごとに番号の区切り方が異なるため、実際には存在しないはずの「+181」が、全く別の国番号の一部として表示されてしまうケースが多くあります。正しい理解ができれば、不審な着信を見抜きやすくなるため、以下の代表例を覚えておくと安心です。
① +1（アメリカ・カナダ）に見えるパターン
もっとも多いのが、北米番号体系（NANP）の+1を「+181」と誤認してしまうパターンです。アメリカやカナダでは、国番号+1のあとに3桁の市外局番が続くため、以下のような表示が「+181」に見えることがあります。
- +1 818 XXX XXXX（例：アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス周辺）
- +1 810 XXX XXXX（ミシガン州）
スマホ画面では、番号区切りが狭い場合やフォントによって「+1 818」が「+1818」や「+181」に見えるケースが非常に多いです。アメリカの企業やSNSサービス（Facebook、Google）、Uber、航空会社の通知がこの番号帯から来ることもあるため、一概に詐欺とは限りません。ただし、名乗らない着信には十分注意が必要です。
② +81（日本）に見えるパターン
日本の国番号+81が、区切りの関係で「+181」に見えるケースもあります。これは、ユーザー側のスマートフォンが「国番号+市外局番」を自動整形する仕様によって発生します。
たとえば、以下のような番号が該当します。
例：+81 90 XXXX XXXX → 表示上「+18190〜」に見える
また、最近は番号偽装アプリ（スパーフィッシング）によって、あえて「+181」と見えるように加工された着信が表示されるケースも報告されています。本来日本の番号は+81であり、「181」という番号帯が存在しない点を必ず意識しましょう。
③ +1809 / +1829 / +1849（ドミニカ共和国）の可能性
ドミニカ共和国は北米番号体系（NANP）に属し、以下の3種類の番号帯を持っています。
- +1809
- +1829
- +1849
これらは国際電話詐欺で悪用されることが多く、着信画面が短縮されると「+18」や「+181」のように見えることがあります。
実際に、ワン切り詐欺や高額通話料金を狙う「プレミアム国際番号」への誘導に使われた事例が多数あります。北米番号帯でありながら南米・カリブ海地域からの不正発信が混ざるため、番号偽装の温床になっている番号帯です。
④ +18で始まる詐欺系番号の可能性
さらに注意すべきなのが、実際には存在しない「+18x」帯そのものを使用した架空番号詐欺です。詐欺グループは、折り返しを誘うために、意図的に実在しない国番号を表示させるケースがあります。
この手口は「不審に見える番号ほど折り返してしまう心理」を悪用しており、以下のような特徴があります。
- +18で始まるが国名が出てこない番号
- +181 / +182 / +189 など ITUに存在しない番号帯
- 1コール未満で切れる（典型的なワン切り型）
これらに折り返すと、意図的に高額料金が発生する「国際プレミアム番号」へ転送される場合があります。+18x は基本的に存在しない国番号帯という点を覚えておけば、危険な着信を避けやすくなります。
「+181 着信」は危険？確認すべきポイント
「+181」は正式な国番号ではないため、この表示が出る時点で警戒が必要です。スマホの区切り表示による誤認のケースもありますが、多くの場合は詐欺グループによる番号偽装や国際プレミアム回線への誘導が疑われます。以下では危険な特徴と判断ポイントを詳しく解説します。
1コールで切れる着信はワン切りの典型例
1〜2コールで切れる着信は、国際ワン切り詐欺で最も多いパターンです。相手の目的は折り返し通話を誘発することで、接続した瞬間に高額な国際通話料が発生する仕組みを悪用しています。
特に「+18」「+181」のような存在しない番号帯は、正規の通信会社が使用することはありません。そのため、着信があっただけで折り返さず無視するのが最も安全です。
SMSが届かない・名乗らない場合は折り返しNG
正規の相手であれば、着信後に必ず「誰が、何の目的で電話したのか」をSMSやメールで伝えてくるのが一般的です。ビジネス、物流、ホテル、航空会社などは例外なく名乗ります。
しかし詐欺目的の着信は、名乗ることなく「着信だけ残して切る」という特徴があります。これは折り返しによる料金発生を狙った典型的な手口であり、返信や折り返しは厳禁です。
番号偽装（スパーフィッシング）の可能性
詐欺グループは「Caller ID Spoofing（発信番号偽装）」と呼ばれる技術を使い、他国の番号を任意に改ざんして発信することがあります。その結果、スマホ上では「+181」のような存在しない番号でも着信表示されてしまいます。
偽装された番号は、・折り返しで高額請求を狙うもの ・個人情報を盗み出すためのSMS誘導型詐欺 ・フィッシングサイトへ誘導するタイプ などに悪用されるケースが多く、絶対に応じないことが大切です。
安全に調べる方法
番号をネット検索する
不審な海外番号の多くは、すでに誰かが被害報告や注意喚起を行っているケースが多く、まずはネット検索で番号を調べるのが最も手軽で安全な方法です。
特に「+18〜」帯の番号はワン切り詐欺の温床になっており、検索すると「国際電話詐欺」「折り返すと高額請求」などの複数の口コミが見つかることがあります。
検索のポイントとしては、番号全体を入れるだけでなく、「+181 詐欺」「181 電話」「+18 迷惑電話」「国際 ワン切り」などのキーワードを組み合わせると、より多くの情報にアクセスできます。
また、海外のスパム報告サイト（WhoCallsMe、800notes、SpamCallsなど）にも登録されている場合があり、英語でも検索することでさらに正確な情報を得られます。
相手が名乗るまで待つ
正規の企業・知人であれば、着信後に必ずSMSやメールで名乗って連絡をしてくるのが一般的です。
国際電話をかけ直してほしい理由がある場合も、必ず「○○会社の△△です」「さきほどお電話しました」といった名乗りがあります。
反対に、着信だけ残して何も連絡が来ない場合は折り返しさせることが目的の詐欺の可能性が高いため、無視して問題ありません。
本当に必要な連絡であれば、相手側が必ず別の手段で再度コンタクトを試みるため、あなたから折り返す必要はありません。
企業名を名乗る場合は、自分で公式番号にかけ直す
「配送会社です」「銀行からです」「クレジットカード会社です」といった名乗りは、詐欺がもっともよく使う手口です。
その場で信用してその番号に折り返すのは極めて危険です。
必ず自分で公式サイトの番号を検索し、公式窓口にかけ直すことで、相手の正当性を確認できます。
企業であれば必ず公式の問い合わせ番号が存在しているため、「名乗り＝本物」という判断は絶対にしてはいけません。
また、詐欺師は番号偽装（Caller ID Spoofing）を利用して、あたかも本物の企業からの発信に見せかけるケースもあります。
このため、表示された番号が「本物の企業番号と一致している」ように見えても油断は禁物です。
疑わしいときは、必ず一度通話を切り、公式番号へあなた自身が電話してください。
まとめ｜「+181」は実在しない国番号。折り返しは慎重に
国番号「181」は実在せず、着信画面に表示される「+181」は誤表示・番号の区切りズレ・偽装・詐欺目的など複数の可能性があります。
実際には、北米の+1、日本の+81、ドミニカ共和国の+1809 / +1829 / +1849といった番号帯が、
スマートフォンの表示仕様や番号偽装によって「+181」に見えるケースがほとんどです。
しかし、いずれのパターンにしても、見覚えのない「+181」着信に対して自分から折り返す必要は一切ありません。
国際ワン切り詐欺や高額課金につながるプレミアム番号に誘導されるケースが報告されており、
特に「+18〜」帯は詐欺に悪用されやすい番号として注意が必要です。
もし本当に正規の相手であれば、着信後に必ず名乗りのSMSやメールを送ってきます。
不自然な無言着信や、名乗らないまま放置された着信に反応する必要はありません。
不安を感じた場合は、相手が名乗る企業やサービスの公式サイトに掲載されている番号へ自分からかけ直すことで安全に確認できます。
知らない海外番号には折り返さない。
それがもっとも確実で、もっとも簡単にできる自己防衛の方法です。
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