実はこれも食べる！カマキリに与えたい虫以外の食べ物
カマキリといえば「昆虫を捕まえて食べる肉食のハンター」というイメージが強いですが、実は虫以外のものも条件次第で食べることがあるのをご存知ですか？
この記事では、昆虫以外で与えられる餌やその注意点、代用品として活用できる食べ物、与え方の工夫などを含めて詳しく紹介します。
カマキリが食べるものとは？
カマキリは本来、生きた小型の昆虫（コオロギ、バッタ、ハエなど）を好んで捕食します。これは動くものに反応して攻撃する習性があるためです。しかし、飼育下では毎回生きた虫を用意するのが難しい場面もあります。そんなときに試せるのが虫以外の食べ物です。
カマキリに与えたい虫以外の食べ物
以下は、虫以外でもカマキリが食べることがあるとされる食べ物の例です。ただし、これらはいずれも補助的な餌として考え、基本は生きた昆虫を与えることが重要です。
- 昆虫ゼリー：カブトムシやクワガタ用のゼリー。嗜好性に個体差があるが、栄養補助にはなる。
- りんご・バナナ：果汁を舐める個体が確認されています。特に熟した果実は匂いが強く、興味を示すことがあります。ただし、果汁を舐める程度にとどまり、主食には適しません。
- ツナ缶（塩分無添加・水煮タイプ）：市販の人間用ツナ缶の中に「塩分無添加・水煮タイプ」が存在します。極少量であればたんぱく質補助源として与える飼育例があります。ただし常用は避けるべきです。
虫以外の餌の与え方：実践的ガイド
カマキリは動くものにしか反応しない傾向があるため、静止した餌には反応しないこともあります。以下のような方法で与えてみましょう：
- 昆虫ゼリー：小皿に取り分け、スプーンやピンセットで少量を動かしながら近づけて与える。
- 果物（りんご・バナナ）：小さくカットしてピンセットに乗せ、揺らして興味を引く。果汁を舐める程度にとどめる。
- ツナ缶：塩分無添加・水煮タイプのツナを選び、白身の柔らかい部分をほんの少量だけ取り、ピンセットで口元に近づける。オイル漬けや味付けタイプは絶対に使用しないこと。
与えてはいけない食べ物
以下の食品は、カマキリの健康を害する可能性があるため与えてはいけません。
- 塩分や油分を含む食品：オイル漬けツナや調理済み食品など
- 腐敗した食品：放置された果物やゼリーなどはカビが発生する恐れがあります
- 農薬付きの野菜・果物：与える前に十分に洗浄し、農薬のリスクを避ける
カマキリが餌を食べないときの対処法
- 脱皮前後：脱皮の数日前〜数日後は食欲が落ちるのが自然な生理現象です
- 低温環境：20℃以下では活動が鈍り、餌を食べなくなることがあります
- 餌の静止：動きがないと認識されず無視されるため、ピンセットで動きをつけましょう
まとめ：カマキリに虫以外を与える際のポイント
カマキリは原則として生きた虫を食べる生物ですが、飼育環境や状況によっては昆虫ゼリーや果汁、塩分無添加の水煮ツナ缶なども補助的に利用できます。ただし、これらは一時的な対処法にとどめ、基本は昆虫を中心とした食生活を維持することが大切です。
なお、「ツナ缶」という表現について補足すると、市販のツナ缶には塩分や油が添加されたものが多く含まれていますが、「水煮・塩分無添加タイプ」も存在します。与える場合は必ずこのタイプを選び、少量で様子を見るようにしてください。また、果物についても一部の個体が果汁を舐めたという飼育者の観察に基づく例であり、全てのカマキリが受け入れるわけではありません。過信せず、基本は昆虫を中心に与えるよう心がけましょう。